2009 Fiscal Year Annual Research Report
北海道における在宅要介護高齢者を介護する家族の介護負担の変化
Project/Area Number |
07J10871
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
大浦 麻絵 Sapporo Medical University, 医学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 在宅介護 / 介護負担 / 家族介護者 / 要介護高齢者 |
Research Abstract |
札幌市における7つの訪問看護ステーションにおいて、訪問看護ステーションを利用する要介護高齢者を介護する主家族介護者の介護負担の変化をみる目的で2008年10月から追跡調査を継続している。ベースライン時での対象者の属性を以下に述べる。65歳以上である対象者71組の要介護高齢者は男性31人、女性40人(平均年齢±標準偏差:81.1±8.0)、家族介護者は男性20人、女性51人(平均年齢±標準偏差:65.7+11.6)であった。続柄では配偶者は35人(49.3%)、実息子4人(5.6%)、実娘23人(32.4%)、義理の娘8人(11.3%)、義理の息子2人(1.4%)であった。この研究は札幌医科大学倫理委員会の承認を受けて行われている。 本年度は半年経過時である4月と一年経過時である10月に追跡調査を行った。半年経過時(2009年4月)では、65歳以上である対象者71人の要介護高齢者中、2人が死亡、6人が入院、2人が入所した。本研究では死亡は在宅介護成功と定義し解析に含めた。入院入所の要因をCoxの比例ハザードモデルにおいて解析した結果、男性要介護高齢者は女性要介護高齢者に比べて、入院入所のリスクは減少した(HR=0.17,95%CI=(0.04,0.80))。入所のみの解析は数が足りないため不可能であった。 本年度は更に、北海道との地域的要因、普遍的要因を明らかにする目的で、北海道で用いた調査票と同様の調査票を用い、2009年8月~9月に高知県高知市、南国市にて横断研究を行った。この横断研究は高知大学倫理委員会の承認を受けて行われた。
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