2007 Fiscal Year Annual Research Report
触覚技術データベース構築のための双方向モーションコントロール
Project/Area Number |
07J10939
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
下野 誠通 Keio University, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | ハプティクス / バイラテラル制御 / 透明性 / 触覚伝達 / 触覚記録 / 技術保存 / 技術教育 / ハプティックデータベース |
Research Abstract |
既往の科学技術は,人間が有する五感の中でも視覚と聴覚のみに留まっている。しかし,人間の技術の多くにおいて,実環境から得られる力覚・触覚は視覚情報・聴覚情報と同等に極めて重要な感覚情報である。したがって,今日社会的にも危惧されている熟練技術者のスキル保存や若手技術者に対するスキル教育・伝承という課題に対し,科学的解決策の提示を行うためには,この触覚情報技術の発展が大変重要なものとなる。本年度においては次のような研究実績を得た。 1.加速度制御に基づく高い透明性を有するバイラテラル制御を応用することで,実世界触覚情報記録のための基礎技術を開発した。これはバイラテラル制御によって抽出した力覚情報から,環境インピーダンスの数値モデルを構築し保存することで実世界力覚情報を記録し,さらに力覚情報の再現を可能とした。また,この手法は人間の動作の記録にも拡張可能であることを実験的に示した。 2.人間の微細動作の支援と記録を実現するためのミクロ/マクロバイラテラル制御技術の開発を行った。可変伝達率という新しいパラメータを加速度制御に基づくバイラテラル制御に導入することで,人間の動作を任意の動作比に拡大/縮小することが可能となることを示した。 3.触覚情報に基づいたスキル教育システム実現のための基礎技術として,各操作者からの入力を調節する触覚伝達率というパラメータを導入した新しいマルチラテラル制御手法を開発した。
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Research Products
(10 results)