2009 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学・近接場光学・原子間力顕微鏡の開発とバイオイメージングへの応用
Project/Area Number |
07J11005
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上田 晃生 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | SECM / NSOM / AFM / カーボン / 微小電極 / ECR / 表面官能基 / 直接電子移動 |
Research Abstract |
本課題では、3つのモードが数100nmオーダーの分解能でイメージング可能なマルチモードSPMの開発の達成している(Ueda et al.Angew.Chem.,Int.Ed.2007,46,8238)。また、プローブ電極部位に用いるスパッタナノカーボン薄膜が、生体分子を電気化学的に計測することに優れており、かつ表面改質や微細加工が可能であることを報告している(Ueda et al.Carbon,2009,47,1943,Ueda et. al.,Anal.Sci,2009,25,645)。 本年度は、本提案のスパッタカーボンをマイクロ・ナノオーダーに加工することで、生体分子や酵素の計測の効率化を行った。特に、ナノメ-トルの凹凸構造体に加工したカーボン電極では、一般的な電極では報告が少ない、電極一酵素間の直接電子移動が起こることを確認している(現在論文準備中)。また、カーボン構造内のsp^2とsp^3成分のナノメートルオーダーの分布の違いを利用した、トップダウン式の凹凸構造の作製方法において特許出願を行った(特許出願2009-216486電極表面に多数のナノサイズの針状凸部を有するカーボン酵素電極、及び、その作製方法)。 また、米国ミシガン州立大学Swain教授の下、3年間の課題研究の取りまとめの構成要素となる"カーボン材料"に関して、総合的な材料評価を行った。Swain教授は、近年注目されているボロンドープダイヤモンドの研究に関して世界的に知られており、様々なカーボン材料特性に関しても造詣が深い。一方、Swain教授の希望から、当方が独自に作製してきた「スパッタナノカーボン」を先方に送付したといった経緯がある。上記のことを踏まえ、Swain教授の下で、様々な新規カーボンの材料特性の比較・検討を行い、我々の「スパッタナノカーボン」のカーボン材料における位置づけの明確化を行った。現在、Swain教授より、米国にて行った内容での論文準備の指示を受けている。
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Research Products
(6 results)