2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロデバイスを用いた均一径リポソームアレイの作成と膜タンパク機能解析への応用
Project/Area Number |
07J11094
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗林 香織 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 特別研究員(SPD)
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Keywords | ジャイアントリボソーム / マイクロ加工 / エレクトロフオーメンション法 / マイクロ流路 / パリレン / パターニング |
Research Abstract |
本研究の目的は,膜タンパク質の機能解析のためにマイクロ・ナノ加工技術を用いることによりこれまで実現の不可能であった直径の揃ったジャイアントリポソームを効率的に作製し,操作するマイクロ流体デバイスを実現することである.そこで,本年度は,主に下記の2項目について研究を行ってきた. (1)微細加工技術を用いて作製された穴あきパリレン樹脂シートを使用しリン脂質膜をパクーンニングし作成されたジャイアントリポソームを基板上から回収する方法を提案した.通常リン脂質膜のパターンからエレクトロフォーメーション法により作成されたジャイアントリポソームは半ドーム状の形状で基板に固定されている.本実験では,脂質膜パターンのパターン間隔を変えることで,作成された隣接する半円形状のジャイアントリポソームが互いに押し合い基板から離れ球形のジャイアントリポソームが形成可能かどうか検討した.実験の結果より,脂質膜パターンサイズ(10μm×1μmn),パターン間隔を7μmにすることで球形のジャイアントリポソームを作成することができることが分かってきた. (2)パリレンシートの穴あきシートに金を蒸着し電極基板を作製し基板上に同様に脂質膜をパターンニングしジャイアントリポソームを作成することを検討した.これにより,作成されたリポソーム内の溶液を小穴を通して行うことを検討した.これまでエレクトロフォーメーション法で作成されたジャイアントリポソームでは,リポソームは閉じた系であるためリポソーム内の溶液を変えることはできなかった.本研究の方法では,作成されたリポソーム内に直径が200nmのビーズを注入することができた.ビーズをDNAや試薬等に変えることでドラックデリパリーシステムや生物系の観察などさまざまな分野での応用がが可能である.
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Research Products
(8 results)