2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J11172
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
曽 友深 Juntendo University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | オートファジー / p62 / LC3 / NBR1 |
Research Abstract |
一般的にユビキチン化されたタンパク質はプロテアソームによって速やかに分解さる。しかしながら、最近のオートファジーのマウス遺伝学的研究によって、オートファジー不全がユビキチン化タンパク質の蓄積およびユビキチン封入体の形成を伴った肝障害や神経変性疾患などを引き起こすことが明らかとなった。さらに、申請者らは以前に、オートファゴソーム膜上のLC3がユビキチンレセプターであるp62と相互作用することで、オートファゴソーム内に効率良くユビキチン化タンパク質を取り込むシステム提唱してきた。今回、オートファゴソーム膜上に局在する新たなユビキチンレセプターとしてNBR1を同定した。NBR1はN末端側にPB1ドメインとジンクフィンガー、C末端側にユビキチン結合ドメインを持つタンパク質であり、そのドメイン構造はp62と非常に類似している。また、p62と同様に、オートファゴソーム膜上のLC3との相互作用を介して、オートファゴソーム内に取り込まれ、リソソームにて分解される。このことは、NBR1の持つユビキチン結合ドメインを介してユビキチン化タンパク質を効率よくオートファゴソームに取り込むことを示唆している。 今までに、ユビキチン・p62陽性封入体は、アルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患やアルコール性肝炎や肝臓ガン組織に観察されている。NBR1もアルコール性肝炎の特徴であるマロリー体にユビキチン・p62同様に局在すること。また、オートファジー不能肝細胞においても、NBR1はユビキチン・p62陽性封入体に局在することが確認された。今後は病態発症とNBR1との関連性を検討していく予定である。
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Research Products
(9 results)