2008 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージの潜在的骨形成促進能を利用した骨再生担体の開発
Project/Area Number |
07J11269
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本田 義知 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 再生医療 / バイオマテリアル / リン酸カルシウム / リン酸オクタカルシウム / 骨補填材 |
Research Abstract |
申請者らはこれまで、リン酸オクタカルシウム(OCP)とブタ皮膚由来1型コラーゲン(Col)の複合担体(OCP/Col)が優れた骨再生材料となり得る知見を得て来た。また、マクロファージ(Mφ)が試適濃度の細胞外カルシウム(Ca)によって、骨形成因子として知られるbone morphogenic protein-2(BMP-2)の発現、分泌を促進するという知見を得た。本研究は、局所Caの濃度調節を可能にするリン酸カルシウム系骨再生担体を開発し、担体周囲に存在するマクロファージの潜在的骨形成能を賦活化することで、既存の骨再生担体を超える新規骨再生材料の開発を目的している。申請書に記載したOCP・DCPD/Colは、ラット頭蓋冠骨欠損モデルにて骨形成を評価したところ、OCP/Colに比べ骨形成が乏しい結果を得た。また昨年度の原因究明目的として行った実験から、適度な溶解性を具備するCaPの必要性を示唆された。そのため、今年度は溶解性を高めたOCPを含有するCol担体の作成を視野に入れた、Nano OCPの合成方法の確立と、顆粒径を縮小したOCP/Colの作成・評価を中心に実験を行った。以下NanoOCP合成を記載する。既存の合成方法(申請書参照)では,1μm以下の合成は困難である。そのため、すでにヒドロキシアパタイト粒子径の低下が報告されている、W/O emulsion内での析出方法(Furuzono,et al 2001)を応用し、OCP合成を行った。溶媒、界面活性剤にはDodecanおよび、Pentaethylene glycol dodecyl etherを持ちいて、合成、粒径解析を行った。OCPが合成される60度においては、W/O emulsionは作成されず、乳白色を呈する溶液内での析出であったが、SEM像において,300-500nmの粒子像が認められた。XRD所見からは、OCP特有の100面(4.7度)のピークが確認され、Nano OCPの合成が可能であった。今後、更に粒子径を低下条件探索後、溶解実験を経て、骨形成脳実験を遂行する予定である。
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Research Products
(1 results)