2008 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪細胞分化を制御する新規遺伝子の機能解析及び抗肥満薬の開発への基盤研究
Project/Area Number |
07J11318
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
林 孝弘 Nagoya City University, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 肥満 / 脂肪細胞 / 糖尿病 / 生活習慣病 / インスリン / ノックアウトマウス / 細胞分化 |
Research Abstract |
脂肪細胞分化の分子メカニズムの解明を目指し、我々は脂肪細胞分化初期過程で一過性に発現が上昇する新規遺伝子fad158(factor for adipocyte differentiation 158)を単離した。これまでに細胞レベルの検討で、fad158が脂肪細胞分化を制御していることを明らかにした。しかし、個体レベルにおけるfad158の役割は不明である。そこで、昨年度、我々はfad158ノックアウトマウスを樹立した。本年度、樹立したノックアウトマウスを用いて、fad158欠損が肥満に与える影響について解析を行った。まず、普通食摂食条件下において解析を行った。20週齢までの体重変化、摂食量、摂水量について解析を行ったところ、fad158欠損マウスと野生型マウスで差はみられなかった。また、このときの白色脂肪組織重量についても、同様に差はみられなかった。fad158欠損マウスのインスリン感受性および糖代謝能を検討するため、インスリン耐性試験および糖負荷試験を行った。その結果、野生型マウスと比較して、fad158欠損マウスでインスリン感受性および糖代謝能が低下している傾向がみられた。さらなるfad158欠損が肥満に与える影響を解析するため、高脂肪食摂食条件下における解析を行った。体重変化、摂食量、摂水量、白色脂肪組織重量を検討した結果、普通食摂食条件下と同様にfad158欠損マウスと野生型マウスで差はみられなかった。また、インスリン感受性および糖代謝能について検討した結果、普通食摂食条件下と同様にfad158欠損マウスでインスリン感受性および糖代謝能が低下している傾向がみられた。以上の結果より、fad158がインスリン感受性に関与する可能性が示唆された。今後、fad158がインスリン感受性に影響を与える分子メカニズムの解明を進めることにより、個体レベルにおけるfad158の機能解明につながると考えられる。
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Research Products
(1 results)