2007 Fiscal Year Annual Research Report
非発光遷移検出を用いた超薄膜半導体多層構造の非破壊評価技術の開発
Project/Area Number |
07J11325
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
王 萍 University of Miyazaki, 工学部, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 多層薄膜半導体 / 非破壞評価 / 非発光電子遷移課程 / 圧電素子光熱分光法 / 光吸収スペクトル |
Research Abstract |
本研究課題は、従来の光学的手法が測定してこなかった非発光電子遷移過程に着目し、それを高感度で検出することで、多層超薄膜半導体各層の光吸収スペクトルを非破壊かつ高感度に測定する手法を開発することを目標とした。所属する研究室で新規開発・発展させてきた圧電素子光熱分光(PPTS)法では照射光の断続周波数変化によって発生した熱の拡散長を変化させて深さ方向の情報が得られるが、その分解能は数百ミクロン程度が限界であった。ステップスキャン機能付きフーリエ変換型分光系(FTIR)の導入で様々な問題が解決され、深さ方向分解能が格段に向上できると期待される。今年度の研究実績は以下である。 1.PPTS法で測定実績のあるGaAs単結晶を基準試料として、FTIR-PPTS法で一致したスペクトルが得られるように光軸調整及び装置の微調整を行った。GaAsとSi単晶試料を用いて、発生した熱の熱拡散長が試料厚さと同程度になる条件での測定の結果、FTIR-PPTS法で得られる信号強度がPPTS法の信号強度の数倍〜数十倍になることが分かった。 2.目的とした深さ方向解析を実施した。GaAsおいびSi単一バルク試料に対するステップスキャン機能を用いた熱拡散長を変えての深さ方向スキャンを行ったところ、表面近傍に相当する信号と試料内部に相当する信号に違いが見出された。これは再結合せずに試料表面に到達した光励起キャリアによる光表面起電力が関与している可能性が指摘されている。同一試料の表面光起電力信号を別途測定し、比較検討を行った。その結果、試料の表面近傍においては、FTIR-PPTSの信号と表面光起電力による信号が重複していることが分かった。その信号の分離は今後の課題として残された。
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Research Products
(8 results)