2009 Fiscal Year Annual Research Report
クルマエビの初期免疫応答関連遺伝子の探索と疾病防除のためのバイオマーカーの開発
Project/Area Number |
07J11356
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
米加田 徹 University of Miyazaki, 農学工学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Toll受容体 / 異物認識機構 / クルマエビ / RNA干渉法 / 発現解析 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
クルマエビ異物認識機構関連因子として、Toll受容体、Serpin、Snake、Spatzle、ECSIT、TRAF6、Cactin、LGBP、また抗菌ペプチドとしてALF、Penaeidin、Crustinおよびlysozymeなどの同定を行ってきた。そこで、RNA干渉法によるToll受容体ノックダウン後の各因子の発現解析により、Toll受容体と各因子の関連性の解明を行った。クルマエビでは2種類のToll受容体遺伝子(MjToll,MjToll2)が同定されており,それぞれのToll受容体に対しdsRNAの作製を行った。各Toll受容体をノックダウンしたクルマエビの血リンパよりcDNAを合成し,免疫関連因子およびEF1-α遺伝子のSYBR GreenリアルタイムPCRを行った。MjTollをノックダウンしたcDNAを用いた結果、PBsを接種したクルマエビと比べ、ProPOで73倍およびLGBPで70倍の高い発現上昇が認められ、lysozymeで10%、血液凝固因子およびSpatzleで0.1%以下の発現が認められた。また、ALF2、Crustin、PenaeidinおよびTRAF6においては3.1~5.6倍の発現上昇が認められ、ECSIT、CactinおよびALFは50%以下の発現量であった。一方、MjToll2をノックダウンしたcDNAを用いた結果、PBSを接種したクルマエビと比べ、ProPOで168倍およびALF2で510倍の発現上昇が認められ、lysozymeおよび血液凝固因子で10%以下、Spatzleで0.1%以下の発現が認められた。また、LGBP、Crustin、Penaeidin、SnakeおよびSerpinにおいては1.4~5.9倍の発現上昇が認められ、TRAF6、ECSIT、CactinおよびALFは50%以下の発現量であった。
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