2008 Fiscal Year Annual Research Report
mRNA品質管理に関わるタンパク質リン酸化酵素SMG-1の活性制御機構の解明
Project/Area Number |
07J11603
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
泉 奈津子 Yokohama City University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | NMD / SMG-1 / PIKK / リン酸化 / mRNA分解 |
Research Abstract |
本研究は、タンパク質リン酸化酵素SMG-1の結合タンパク質の解析を通じ、NMD(早期終止コドンを有するmRNAの選択的分解経路)に必須なSMG-1によるUpf1リン酸化の制御機構を解明することを目的としている。昨年度までにSMG-1に強く結合する2つの新規分子SMG-8,SMG-9を同定し、これらがSMG-1と結合することでその酵素活性を抑制していることをin vitro実験より明らかにした。NMDにおいてSMG-1によるUpf1のリン酸化は必須な過程となっている。このことからSMG-1の活性抑制因子であるSMG-8、SMG-9の機能阻害は、SMG-1の活性化を通じNMDを促進する可能性が考えられた。しかしSMG-8の機能阻害は、予測に反しin vivoにおいてはUpf1のリン酸化を低下させNMDを抑制した。この理由を明らかにするため、SMG-8機能阻害下でのmRNAサーベイランス複合体の状態を解析した。その結果、SMG-8機能阻害下ではSMG-1がナンセンスmRNA上で形成されるmRNAサーベイランス複合体にリクルートされず、Upf1リン酸化がおきる前の状態でmRNAサーベイランス複合体のリモデリングが停止していることを見出した。これによりSMG-8は通常SMG-9とともにSMG-1と安定な複合体を形成し、SMG-1の酵素活性を抑制するだけでなく、NMDにおいてはSMG-1:SMG-8:SMG-9複合体をmRNAサーベイランス複合体ヘリクルートする役割があることが明らかにした。上記の一連の研究成果はGenes&Developmentに掲載された。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] SMG-8 and SMG-9, two novel subunits of the SMG-1 complex, regulate remodeling of the mRNA surveillance complex during nonsense-mediated mRNA decay2009
Author(s)
Yamashita A, Izumi N(contributed equally), Kashima I, Ohnishi T, Saari B, Katsuhata Y, Muramatsu R, Morita T, Iwamatsu A, Hachiya T, Kurata R, Hirano H, Anderson P, Ohno S.
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Journal Title
Genes & Development 9
Pages: 1091-1105
Peer Reviewed
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