2009 Fiscal Year Annual Research Report
多糖/核酸複合体を用いた免疫増強性CpG DNAキャリアーの創製
Project/Area Number |
07J11715
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
三成 寿作 The University of Kitakyushu, 大学院・国際環境工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | CpG DNA / TLR9 / beta-1,3-glucan |
Research Abstract |
細菌類のゲノムDNA中にはCpGという配列が哺乳類よりも高頻度にみられる。哺乳類の抗原提示細胞はこの頻度差を識別することで、細菌を認識し細胞性免疫を誘導する。この認識機構の第一段階はCpG配列がその細胞内に発現するレセプター(TLR9)に結合することにあり、最終的には、免疫応答としてIL-12等のサイトカインが産出されることになる。類似した作用は、CpG配列を含む合成オリゴ核酸、CpG DNАを投与した場合にも生じるため、CpG DNАを細胞性免疫を誘導する核酸医薬として適用することに注目が集まっている。本研究では、β-1,3-グルカンの一種であるシゾフィラン(SPG)を用いて、CpG DNАを標的細胞へと輸送するキャリアーを作製することを目的としている。最終年度である本年度は、SPGのCpG DNAのキャリアーとしての有用性に関して検討した。CpG DNАとSPGからなる複合体作製においては、CpG DNAにやや過剰量のSPGを添加した際、複合体がβ-1,3-グルカンレセプターから強く認識されることがβ-1,3-グルカンレセプター強制発現細胞を用いて示された。また、この条件で作製された複合体は標的細胞である抗原提示細胞から効果的に認識されることが判明した。さらに顕微鏡観察においては、CpG DNAはSPGと複合化した場合のみ抗原提示細胞に優先して取り込まれることが明らかとなった。サイトカイン産生の比較においては、複合体はCpG DNА単独よりも約7倍多いIL-12量を産生することがわかった。これらの結果から、SPGはCpG DNАのキャリアーとして極めて適していることが示された。
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Research Products
(4 results)