2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J11886
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 喜重 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ミトコンドリア |
Research Abstract |
本研究の目的は、mtDNA機能制御因子のミトコンドリア核内における局在と機能を、時空間的に連関させることで、機能的なミトコンドリア核内区画(染色体機能ドメイン)を明らかにすることである。そのために、高純度の単離ミトコンドリア核を用い、ミトコンドリア核構成タンパク質のさらなる同定を進め、それらのミトコンドリア核内における時空間的な局在と機能解析を行っている。19年度は、高度に発達した大型ミトコンドリア核を高純度に単離することが可能な、原生生物の真正粘菌を用い、そのミトコンドリア核構成成分の中でとくに含有量の多い、3種類のDNA結合タンパク質の機能解析をin vitroassay や RNAi法などを用いて行った。また、機能が未知であるタンパク質の解析には逆遺伝学的解析が有効であるが、真正粘菌では近縁の細胞性粘菌とは異なり、その方法が確立されておらず非常に困難であった。そこで、これまで真正粘菌では困難であった逆遺伝学的手法を改良し、GFPを用いた細胞内構成成分の可視化や、発現抑制、過剰発現などの遺伝子操作の技術を可能にすることを目標として研究を実施し、その結果、リポフェクション法を改良することでハイグロマイシン耐性遺伝子(hph)をゲノム中に組み込んだ株の作製に成功した。今後、この成果を用いることで、既述のような遺伝子操作が可能となると期待され、機能未知の新規ミトコンドリア核構成タンパク質の同定を進めることにより飛躍的な研究の進展が見込まれる。
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Research Products
(1 results)