2007 Fiscal Year Annual Research Report
眼疾患に対する遺伝子・幹細胞治療-ヒト眼球幹細胞の可塑性と脱分化脱分化遺伝子Msx-
Project/Area Number |
07J45106
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
世古 裕子 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖医療研究部, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 再生医療 / 細胞移植 |
Research Abstract |
1. 眼球由来細胞のプロファイリング(論文準備中) 方法:倫理委員会による承認を得て、国立成育医療センター眼科の手術検体から得られた眼球由来細胞、特に、角膜実質細胞、強膜細胞、脈絡膜由来細胞、虹彩由来細胞、網膜由来細胞を培養し、それぞれからtotal RNAを抽出、Affimetrix社のGene Chipにかけ、研究室に蓄積されている他種類の細胞と比較した。 結果:それぞれに特徴的な遺伝子が抽出された。また、階層型クラスター解析によって、強膜細胞と軟骨細胞との類似性が明らかになった。 2. 強膜細胞の軟骨形成能(論文準備中) 方法:培養強膜細胞のpellet culture(in vitro)と、ラットへの移植(in vivo)によって、培養強膜細胞が軟骨になるか否かを、組織学的、あるいはRT-PCRによって検討。 結果:培養強膜細胞は、上記による軟骨誘導によって、軟骨関連遺伝子の発現が上昇するとともに、組織学的にメタクロマジーも明らかとなった。 3. 眼球由来細胞の可塑性(進行中) 方法:強膜細胞、脈絡膜由来細胞、虹彩由来細胞、網膜由来細胞を浮遊培養、あるいは、神経分化誘導を行い、遺伝子発現の変化を検討。 結果:浮遊培養によって、Nestin,GFAPめ発現の増加、神経分化誘導によって、グリア関連遺伝子の発現上昇。 展望:ニューロン関連遺伝子発現を制御する因子(分化遺伝子、脱分化遺伝子の導入、液性因子)を検討中。 4. 角膜シートの作成(進行中) 方法:角膜実質細胞を3次元培養し、上記で得られた遺伝子発現プロファイリングと比較検討。
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