2008 Fiscal Year Annual Research Report
微小管ダイナミックスを制御する蛋白質複合体の構造学的研究
Project/Area Number |
07J45122
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
三島 綾子 (前崎 綾子) Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 微小管ダイナミックス / CLIP-170 / CAP-Gly / X線結晶構造解析 / NMR / 蛋白質複合体 |
Research Abstract |
CLIP-170のCAP-Glyドメインによる微小管の認識機構を明らかにする為、CLIP-170のCAP-Glyドメインとα-チューブリンのC末端領域のペプチドとの複合体の構造解析を完了させた。この構造解析は、結晶化が困難であった為、NMR法を用いて行った。得られた構造より、CAP-Gly2ドメインの正に荷電した溝がα-チューブリンのC末端酸性テール(EExEEY/F)モチーフを直接認識することを明らかにした。CLIP-170がチューブリンの負電荷をCAP-Glyドメインの正に荷電した溝で中和することにより、微小管の重合と核形成が促進されていることが示唆された。 さらに、得られた構造により、CLIP-170のCAP-Glyドメインがイノシトールリン脂質と相互作用する可能性を見出し、結合実験を行った。その結果、CLIP-170のCAP-Glyドメインがある種のイノシトールリン脂質に特異的に相互作用することを明らかにした。現在CAP-Glyドメインとイノシトールリン脂質との複合体構造解析に向け、データ収集を行っている。 この他、CLIP-170の自己抑制機構を解明する為、CLIP-170のC末端領域にある二つのZn結合領域(Znナックルドメイン)とCAP-Glyドメインとの複合体の立体構造解析に向けて、SPR(分子間相互作用解析)を用いた相互作用解析を行い、CLIP-170のCAP-GlyドメインのC末端のZnナックルドメインが複合体構造解析に十分な強度の相互作用を有することを明らかにした。現在、複合体構造解析に向けて研究を進めている。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] EB1の構造解析2008
Author(s)
金場哲平, 森智行, 前崎綾子, 伊藤隆, 箱嶋敏雄, 三島正規
Organizer
第46回 日本生物物理学会
Place of Presentation
福岡
Year and Date
2008-12-04