2007 Fiscal Year Annual Research Report
触媒基準エッチング法による半導体基板平坦化技術の開発
Project/Area Number |
07J52763
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村田 順二 Osaka University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ワイドギャップ半導体 / 平坦化加工 / 触媒 |
Research Abstract |
SiCやGaNに代表されるワイドギャップ半導体は次世代の高周波パワーデバイス、また光デバイス用材料として期待されている。しかしこれらの材料は高硬度・化学的安定性などの性質をもつことから、従来の研磨技術では所望の表面を得ることが困難であり、優れたデバイス性能が得られない要因の一つとなっていた。本研究ではこれらの問題点を解決しうる加工法として触媒基準エッチング法の開発を行った。 触媒基準エッチング法では過酸化水素水溶液中に浸漬した鉄触媒表面上で生成されるOHラジカルを半導体表面の平坦化に利用する研磨法である。本加工法は化学的な加工を触媒基準面上で行うため、平坦かつダメージのない表面を得ることが可能である。本加工法によりSicやGaN表面の研磨を行った結果、他の研磨法と比較して高度に平坦でありダメージの存在しない超精密平坦面を創生することが実現された。 さらに本加工法の加工速度を向上させ、産業に広く応用させることを目的とし、光照射により加工をアシストする手法を提案し開発をおこなった。その結果鉄触媒と過酸化水素を用いた研磨に対し、10倍の加工速度を得ることが可能となった。また加工後表面は高度に平垣であることが確認された。本研究によりこれまでに得られなかったSiCやGaN基板の超精密平坦面が得られ、本加工法で研磨した基板を用いることにより、光デバイスや高周波パワーデバイス等の分野において優れたデバイス性能が実現される可能性を示すことができた。
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Research Products
(8 results)