2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J55341
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小椋 英樹 Osaka University, 生命機能研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | イメージング / 免疫反応 / MRI / 近赤外検出 / 自己免疫 / 樹状細胞 / F759 / 関節炎 |
Research Abstract |
生体内における免疫反応の時空間的イメージングを目的に、核磁気共鳴画像法(MRI)、及び近赤外検出を用いて実験系を構築している。種々の自己免疫疾患において、どのように自己免疫応答が引き起こされるのかについては未だ不明な点が多く、自己免疫応答が可視化できれば、その機序の一端が明らかにできるものと期待される。免疫細胞の中でも、樹状細胞は抗原を提示する細胞であり、T細胞に抗原を提示し、T細胞を活性化させることが一連の免疫応答の開始に重要であると考えられている。そこで我々はまず、マウス骨髄由来の樹状細胞を試験管内で標識し、生体に移植後、検出する方法を構築した。樹状細胞に酸化鉄を内包する微小粒子、または蛍光分子標識微小粒子を貪食させると、酸化鉄、または蛍光分子を効率よく取り込ませることができた。また、この樹状細胞をマウス皮下に移植させると、帰属のリンパ節への移動、または他のリンパ節への移動がMRI、または近赤外蛍光検出、相方の方法において確認された。今後、樹状細胞の働きが必須である実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)において、その発症に至るまでの樹状細胞の動き、T細胞活性化の誘導機序について検討を行う予定である。更に、免疫反応の中枢を担うT細胞にも焦点を当てている。同EAEにおいて、T細胞の移植により健常マウスに病気を移植することに成功しており、移植T細胞特異的な表面抗原に対する抗体を酸化鉄内包微小粒子に結合させ、これをマウスに静脈注射することにより、実際にEAEを誘導するこれらT細胞を可視化することも検討中である。このときフローサイトメーターにより移植T細胞が微小粒子と結合していることは既に確認している。 また併せて、関節炎のモデルマウスであるF759マウスにおける自己免疫発症機序を明らかにし、可視化すべき主要な免疫反応の解析を集中して行っている。
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Research Products
(4 results)