2009 Fiscal Year Annual Research Report
Fractional Samplingを用いたOFDM受信機の特性評価
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07J55551
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
稲森 真美子 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 無線通信 / OFDM / Fractional Sampling / Diversity |
Research Abstract |
近年,OFDM(直交周波数分割多重)技術を使った無線通信方式が多数登場している.本研究ではFractional sampling(FS)を用いたOFDM受信機の更なる特性改善を目指している.FSは,シンボル長よりも短いサンプリング間隔でサンプルし,マルチパスを分解してダイバーシチを達成する方式である.ダイバーシチとはフェージングが発生した場合に受信電力の高い通信路の電波を選択して受信したり双方の通信路から到来する電波を合成して利用したりする事で、信頼性の高い通信を維持するシステムである.採用3年度目では計算機シミュレーションを用いて以下の2つの課題に関して検討を行った. 1. マルチユーザ環境におけるAlternative Spreading Codeを用いたFractional Sampling OFCDMシステムの特性評価(国内学会発表済み) FS OFDM受信機では,オーバーサンプリングすることによりダイバーシチ効果を改善するが,異なるサブキャリア間のノイズ成分の相関がBit Error Rate(BER)特性を悪化させる.これまでAlternative Spreading Code(ASC)のFS OFCDMシステムへの適用を検討してきたが,ASCは利用できる拡散符号数が半減する.そこでマルチユーザ環境においてASCのブロックサイズとFS OFCDMシステムの特性の関係を評価した.シミュレーション結果より,拡散符号を増やした場合でもASCを用いることでノイズ成分の相関を抑え,BER特性を改善することができた. 2. サブキャリアベース最大比合成を用いたFractional Sampling Coded OFDMシステムにおけるMetric重み付け法(国外学会発表済み) 本研究ではFS Coded OFDMシステムにおけるパルス整形フィルタのインパルス応答の影響について検討した.5つのパルス整形フィルタから計算されたFrobeniusノルムを用いてViterbi復号器のMetricに重み付けを行うことによりBER特性を改善した.
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Research Products
(6 results)