1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本・中南米・オセアニアにおける木材貿易構造、環境規制の変化に関する計量的研究
Project/Area Number |
08041066
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Research Institution | Miyazaki University |
Principal Investigator |
行武 潔 宮崎大学, 農学部, 教授 (30174832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HAVNES R. 国立大西洋北西部森林研究所, 部長
吉本 敦 宮崎大学, 農学部, 助教授 (10264350)
寺岡 行雄 鹿児島大学, 農学部, 講師 (40264105)
加藤 隆 森林総合研究所, 林業経営部, 科長
尾崎 統 統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (00000208)
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Keywords | 森林経済学 / 木材貿易 / 環境政策 / 木材加工 / 日本市場 / 熱帯林経営 / 市場均衡モデル / 計量経済モデル |
Research Abstract |
本年度は、これまでの研究成果を踏まえて37カ国からなる国際研究集会を開催した。 1)まず、国産材は低廉・均質な外材に押されて市場競争力を失ってきていること、また、日本の造林費が他国の5〜10倍にも達していること、その結果、利用可能な林齢に達してきた人工林の伐採が遅れ手入れ不足となってきていること、国産材の生産増加が期待できず持続可能な経営が非常に困難となってきていることが指摘される。 2) 近年の環太平洋地域の木材貿易をめぐる変化に、(1)世界的に環境保護の動きが強まる中で天然林材あるいは2次林材を主な原料基盤としてきた国々が、環境規制の強化による伐採量の大幅な減少や原料コストの上昇により丸太や製品輸出に占める比率を大きく後退させ始めたこと、(2)対照的に、チリやニュージーランド、南アフリカなど外来樹種の導入による短伐期の人工林資源の造成を進めてきた国々からの加工製品の輸出が、原料供給力の拡大と加工部門への積極的投資を背景として急速に増加し始めていることがあげられる。 3)国内8地域の製材市場と海外の輸出入モデルによる空間均衡モデルを構築してシミュレーション分析を行った。まず、輸送費用削減効果をみたが、国産材の供給増加はみられない。これは、国内各地域の国産材供給関数が全て価格に対して極めて非弾力的であるため、輸送コストを下げてもその効果が現れないことによる。次に、米材丸太輸入減少効果をみると、国産材製材の供給増加よりも製材輸入の増加をもたらす。これは環境保護等の影響で米材丸太輸入規制があっても、国産材供給の増加は期待できないことを物語っている。 4)森林セクターモデルの課題として、まず林業政策の性質を熟知して政策決定に関わる因子を結合し、モデルを修正・拡張することがモデル構築に必要不可欠であること、今後マルチ市場レベルでの空間均衡モデルの開発などが中心になってくることが示唆される。。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] D.M.Adams & R.W.Haynes: "Forest sector modeling.Current state and promise for the future" Proc.of International Symposium on Global Concems for Forest Resource Utilization. 5-27 (1998)
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[Publications] K.Yukutake & A.Yoshimoto: "Current states of Japanese forestry and timber trade" Proc.of International Symposium on Global Concerns for Forest Resource Utilization. 28-37 (1998)
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[Publications] A.Yoshimoto,J.Kajita & K.Yukutake: "Japanese forest sector modeling:Possibility of increasing domestic timber production" Proc.of International Symposium on Global Concerns for Forest Resource Utilization. 459-469 (1998)
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[Publications] R.W.Haynes & D.M.Adams: "Have forest sector models changed forest policy in the United States" Proc.of International Symposium on Global Concerns for Forest Resource Utilization. 533-538 (1998)
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[Publications] T.Kato: "Japan's wood products import and forest sector-Overview of the changes-" Proc.of International Symposium on Global Concerns for Forest Resource Utilization. 685-693 (1998)