1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08041084
|
Research Institution | Kyoritsu Women's Junior College |
Principal Investigator |
植木 武 共立女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (20223448)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
STOUT Kazuko 全米国際結婚親睦会, 会長
LEBRA Takie ハワイ大学, 人類学部, 助教授
鈴木 一代 東和大学, 工学部, 助教授 (40261218)
新田 文輝 吉備国際大学, 国際社会学部, 教授 (10268641)
村上 征勝 文部省統計数理研究所, 統計教育情報センター, 教授 (00000216)
|
Keywords | 戦争花嫁 / 国際結婚 / 性格診断 / アンケート調査 / 面接調査 / 国際化 |
Research Abstract |
3年継続プロジェクトの初年度として、まず共同研究者間における研究テーマに関する認識の一致を意図した。6月下旬の数日間を費やし、植木(代表者)の研究室で分担者全員でミーティングを行った。 この会議での主題はふたつあった。ひとつは、戦争花嫁の定義である。数時間の議論の後、以下のように決まった。つまり、戦争花嫁とは、「戦争直後から50年代の終わりまでに、外国人兵隊、あるいは軍属と結婚した日本人女性を総称するものとする。この定義に従うなら、ある統計で日米結婚が約5万組、日豪が約600組ということが判明した。 もうひとつの主題は、どのようなアンケート用紙を作成し、性格判断はどうするか、面接調査はやるのかどうか、という点にあった。アンケート用紙とは、その戦争花嫁の出身地、年齢、学歴、家族背景、心理面等を明らかにするものである。あらかじめ、鈴木(分担者)が作成した項目の検討を行った。性格診断は、同年代の日本人女性と比較して、戦争花嫁の(現時点における)性格が顕著に相違しているかどうかを知りたかったのである。いくつかの候補から、ふたつの性格診断テストを採用することにした。面接は、数を制限するが行うことにした。数多くとるアンケート調査では被験者の顔が見られず、面接調査は必須のものという意見の一致をみた。 この会議の結果を受けて、夏に植木がアメリカ中西部から西海岸の調査を行い、鈴木とスタウト(分担者)が秋にカリフォルニアの調査を行った。植木は、10日間の調査で各親睦団体のバック・アップで53のアンケートと性格診断質問紙の回収を行い、鈴木・スタウトは35の回収を行った。また、前者は16名の面接を行い、後者は8名の面接を行った。 植木は沖縄でも調査したが、残念ながら成果は出なかった。国際福祉相談所へ行き事情を説明したが、該当する戦争花嫁が非常に少なく、コンタクトを取ると断られた。知人を通して探してみたが、やはり面接を拒否された。 初年度の今年は、なるべく多くのサンプルを取るという事で努力した結果、それなりの成果があったと思っている。
|