1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044033
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森田 洋司 大阪市立大学, 文学部, 教授 (80086181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大迫 俊夫 ユネスコ本部, 国際教授局, 専門官
HAWKINS Dav 米国ワシントン大学, 社会事業学部, 教授
CATALALLO R 米国ワシントン大学, 社会事業学部, 教授
JUNGERーTAS ヨシン オランダライデン大学, 法学部, 教授
OLWEUS Dan ノルウェーベルゲン大学, 心理学部, 教授
SMITH Peter 英国ロンドン大学ゴールドスミス校, 心理学部, 教授
添田 晴雄 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (30244627)
原田 豊 科学警察研究所, 犯罪予防研究室室長
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Keywords | いじめ / 校内暴力 / 国際比較 / 質問紙調査 / イギリス / アメリカ / ノルウェー / オランダ |
Research Abstract |
本年度は、次の4点について成果を得た。 (1)自己申告調査票による共通質問紙を作成した。 東京における全体会議をはじめ、5カ国の研究者が相互に訪問しあい会合を重ねた結果、共通質問紙を作成した。各国共通のコア1、数カ国共通のコア2、それに1国独自設問の3種類を設定した。なお、コア1は生徒票に限った。 (2)各国における標本抽出モデルの作成を行った。 (3)日本において調査を実施した。 上記共通質問紙コア1、コア2に日本独自設問を加え、さらに、教師票を、保護者票を作成して1月に実施した。全部で300校の小・中学校を多段階無作為抽出法で抽出し、調査票を送付した。3月初旬の時点で8割を超える回収率を得、現在、調査票の整理作業の途上である。 (4)「カントリーレポート」の編集、刊行準備を行った。 6月に東京と大阪で文部省と国立教育研究所の主催で行われた「いじめ国際シンポジウム」は、マスコミをはじめ多方面での注目をあびたが、そのパネリストは、本研究の研究分担者または協力者であり、このシンポジウムは、くしくも本研究組織内での意見交換の成果を発表する良い機会となった。そこでは、いじめは日本独特な現象ではなく、欧米でも日本とほぼ同時期に社会問題化している現象であること、しかも、日本と酷使したいじめが存在すること、さらに、日本的いじめと米国のいじめとの間に相違点も認められること、などが確認さた。シンポジウムでは同時に、欧米で一定の成果を上げたいじめ防止のための介入プログラムを紹介したが、これによって日本でのいじめ対策について多くの示唆を受けた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 森田洋司: "いじめは海外でも共通の課題" 中等教育資料、文部省中学校課高等学校課. 677. 30-31 (1996)
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[Publications] 森田洋司: "「不登校」をいかに理解するか" 高校教育展望. 96-10. 8-12 (1996)
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[Publications] 森田洋司: "いじめ-社会の深層からの視点を" 石附実編着『比較・国際教育学』東信堂. 242-259 (1996)
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[Publications] 添田晴雄: "いじめ日本独特論再考" 大阪市立大学文学部紀要 人文研究 教育学. 48-9. 135-147 (1996)
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[Publications] Yohji Morita 他: "The Nature of School Bullying A Cross-Natinal Pewpective" Routlealge (London), (1997)