1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08044053
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡部 重十 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90271577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LYONS W.A. ASTeR研究所, 研究員
INAN U.S. スタンフォード大学, STAR研究所, 教授
湯元 清文 九州大学, 理学部, 教授 (20125686)
高橋 幸弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50236329)
福西 浩 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90099937)
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Keywords | 雷放電 / 成層圏 / 中間圏 / 下部電離圏 / スプライト / ブルージェット / エルフ |
Research Abstract |
雷放電は雷雲間で起こる対流圏特有の現象であると考えられてきたが,1990年に雷放電にともなう未知の成層圏・中間圏発光現象が高感度のテレビカメラで発見された.高度50km以下の成層圏に出現する青色の“ブルージェット",高度50-90kmの中間圏で発光する赤色の“スプライト"が上向きの放電現象として世界的に大きな注目を集めている.本研究は地上からこの上向き雷放電発光現象を観測できる最も適した場所である米国コロラド州ユッカリッジにおいて高速フォトメータ,CCDカメラ,サーチコイル磁力計,ELF・VLF電波観測器等を用いて成層圏・中間圏における雷放電発光現象のメカニズムを解明することを目的として調査した. 1997年7月〜8月に4名の派遣研究員が高速フォートメータ,CCDカメラ,サーチコイル磁力計を米国コロラド州ユッカリッジに設置し、米国スタンフォード大学との共同観測を実施した.データ解析結果は,“ブルージェット"や“スプライト"より高い75〜105km高度付近の下部電離圏で発光する新たな現象の発見を示していた.この現象について我々は'エルフ'と命名し,米国地球物理学会誌に発表した.成層圏・中間圏での放電現象に伴ってガンマ線の放射も確認されていることから,雷放電の際に発生する強力な電磁波や電場による成層圏・中間圏・下部電離圏大気の急激な加熱が重要であると考えられる.雷放電によって成層圏・中間圏の大気組成,特にオゾンやNO密度の変化が起きていることが推測され,高高度の大気環境に大きな影響を与えている可能性がある. スタンフォード大学,イナン教授が測定したELF・VIF電波と我々のデータを共同で解析した.共同解析で得られた成果を米国サンフランシスコ市で1997年12月開催された米国地球物理学会連合秋季大会で発表した.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Fukunishi, H., Y.Takahashi, M.Kubota, K.Sakanoi, U.S.Inan, and W.A.Lyons: "Elves:Iightning-induced transient luminous events in the lower ionosphere" Geophysical Research Letters. 23. 2157-2160 (1996)