1996 Fiscal Year Annual Research Report
バイカル デュマンド:超高エネルギーニュートリ/天文学のための基礎研究
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08044055
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
岬 暁夫 埼玉大学, 理学部, 助教授 (20008816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PANFILOV A. ロシア科学アカデミー原子核研究所, 研究員
BUGAEV E. ロシア科学アカデミー原子核研究所, 上級研究員
SINEGOVSKI S イルクーツク大学, 物理学科, 助教授
BEZRUKOV L. ロシア科学アカデミー原紙核研究所, 副所長
BUDNEV N. イルクーツク大学, 応用物理研究所, 助教授
POLITYKO S. イルクーツク大学, 物理学科, 助教授
長谷部 信行 愛媛大学, 工学部, 助教授 (10127904)
PARFENOV I. イルクーツク大学, 応用物理研究所, 所長
LAGOUTINE A. アルタイ大学, 物理学科, 教授
DEDENKO L. モスクワ大学, 物理学科, 教授
三井 清美 山梨学院大学, 経営情報学部, 助教授 (80013340)
藤井 正美 青森大学, 工学部, 教授 (20013691)
御法川 幸雄 近畿大学, 理学部, 教授 (90088500)
菊地 柳三郎 京都大学, 理学研究科, 助手 (10025356)
宮地 孝 東京大学, 原子核研究所, 助手 (20013401)
高橋 信介 弘前大学, 教養部, 助教授 (40216742)
小西 栄一 弘前大学, 理学部, 助教授 (10113789)
河野 毅 理化学研究所, 副主任研究員 (60211231)
石渡 光正 埼玉大学, 理学部, 助教授 (80184571)
井上 直也 埼玉大学, 理学部, 助教授 (40168456)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ天文学 / 超高エネルギー現象 / カスケード過程 / 超高密度プラズマ |
Research Abstract |
本研究は、「超高エネルギーニュートリノ天文学」--実験場所としてバイカル湖の想定--の「基礎研究」を目指すものである。「ニュートリノ天文学」は、「低エネルギー」、「高エネルギー」、「超高エネルギー」に分類される。「低エネルギー」の「ニュートリノ天文学」は、(スーパー)カミオカンデにおいて連続観測に入っている。「高エネルギー」の「ニュートリノ天文学」は、現在、世界で3つの計画が存在している。すなわち、「NT-200](バイカル湖、但し、本研究ではない)、「AMANDA](南極)、「NESTOR](地中海)である。最初のふたつは、予備実験が行われているが、最後のものは、机上計画である。この中で、「NT-200]のみが、地球の裏側から進入してきたニュートリノ候補を観測している。すなわち、「高エネルギーニュートリノ天文学」は、本格的実験に取り掛かる段階ではない。 このような現状において、「超高エネルギー」の「ニュートリノ天文学」が、我々によって構想されているのである。ニュートリノの頻度は、エネルギーの2乗以上で、減少していく。すなわち、「超高エネルギーニュートリノ現象」は、「高エネルギーニュートリノ現象」に比較して桁違いに少ない。また、これは研究代表者によって明らかにされたことであるが、「超高エネルギーニュートリノ」の振舞いは、「高エネルギーニュートリノ」に比較して「揺動」が異様に激しく、このような「超高エネルギーニュートリノ」を検出するには、「高エネルギーニュートリノ」と「超高エネルギーニュートリノ」の振舞いの決定的歳費を定量的に明らかにする「基礎研究」が必要である。すなわち、「大気ニュートリノ」の影響、「ミューオンニュートリノの揺動」、「チェレンコフ輻射の時空的振る舞い」、「LPMシャワーの異常性の検討」、「チェレンコフ輻射の遷移曲線」の研究、等々である。これらについての「基礎研究」が行われ、これらは、今年8月、南アフリカ連邦で開催される第25回国際宇宙線会議で発表される。 また、「ミューオンの制動輻射」のより正確な計算が遂行された(Physical Review D)。さらに、プラズマ状態にある物質でのカスケードシャワーの初歩的計算が行われた(Preprint,Space Research Iastitute)。 以上は、ソフトウエアー的研究であるが、「超高エネルギーニュートリノ」を検出するには、膨大な光検出器を深い水中に配置するため、カミオカンデ等で用いている光電子増倍真空管は不適当であり、半導体原理に基づく「光検出器」の開発が不可欠である。この方面での基礎研究が行われた(Japanese Journal of Applied Physics)。(以上、「研究発表」の項参照)
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Research Products
(9 results)
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[Publications] A.Misaki,V.A.Naumov,T.S.Sineovskaya and S.I.Sinegovsky: "Form Factors of Three-Particle Kaon Decay and Atmospheric Neutrino Flavour Ratio at High Energies" Proceeding of 25th International Cosmic Ray Conference,Durban,Sourh Africa. (to be published). (1997)
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[Publications] A.A.Lagutin,A.Misaki and S.I.Rakin: "Lateral Distribution EAS Electron" Proceeding of 25th International Cosmic Ray Conference,Durban,Sourth Africa. (to be published). (1997)
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[Publications] A.A.Lagutin,A.Misaki and P.B.Togobitskii: "Moute Carlo Simulation of Muon Transport in Rock" Proceeding of 25th International Cosmic Ray Conference,Durban,Sourth Africa. (to be published). (1997)
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[Publications] A.A.Lagutin,A.Misaki and A.V.Plyashesnikov: "The Influence of the Light Scatering and the Finite Size of the Shower Partichle Disk on the Space-Temporal Struciure of the Cherenkov Radiation Emitted in Water by a High Energy Electromagnetic Cascade" Proceeding of 25th International Cosmic Ray Confcrence,Durban,South Africa. (to be published). (1997)
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[Publications] E.Kouishi and A.Misaki: "Characteristics of Individual LPM Showcrs in Water" Proceeding of 25th International Cosmic Ray Conference,Durban,South Africa. (to be published). (1997)
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[Publications] E.Konishi A.Misaki and N.Takahashi: "Transition Curves for Cherenkov Radiation Induced High Energy Muon for KM3 project" Proceeding of 25th International Cosmic Ray Conference,Durban,South Africa. (to be published). (1997)
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[Publications] T.Miyachi,S.Ohkawa,H.Matsuzawa,T.Otogawa,N.Kobayashi and H.Onabe: "Position-Dependent Instability of Lithium-Drifted Silicon Detector" Japanese Journal of Applied Physics.35. 2814-2815 (1996)
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[Publications] Yu.M.Andreev and E.V.Bugaev: "Muon bremsstrahlung on heavy atoms" Physical Review D. 55. 1233-1243 (1997)
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[Publications] A.Y.Bershansky,A.A.kirillov,A.Misaki,T.M.Roganova and I.L.Rozental: "Electromagnctic Cascade Processes in Plasma" Preprint,Space Research Institute,Russian Academy of Science,Moscow,Russia. 1947. 1-43 (1996)