1996 Fiscal Year Annual Research Report
ハンタウイルス感染症(腎症候性出血熱、肺症候群)の予防と媒介げっ歯類に関する研究
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08044227
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有川 二郎 北海道大学, 医学部, 教授 (10142704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宋 干 中国予防医学科学院, 病毒学研究所, 教授
李 徳新 中国予防医学科学院, 病毒学研究所, 助教授
CLARENCE Pet Centers for Disease Control,USA, Special, 主任研究員
ANTTI Vaheri University of Helsinki, Department of Vir, 教授
BO Niklasson Swedish Institute for Infectious Dieseas, 教授
網 康至 国立予防衛生研究所, 動物管理室, 研究員
杉山 和良 国立予防衛生研究所, ウイルス一部, 室長
伊勢川 裕二 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (20184583)
五十嵐 章 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (40029773)
高島 郁夫 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (30002083)
森松 組子 北海道大学, 医学部, 助手 (90220722)
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Keywords | 腎症候性出血熱 / HFRS / ハンタウイルス / ワクチン / 人獣共通感染症 / 疫学 / げっ歯類 / ウイルス感染 |
Research Abstract |
1.研究分担者、杉山和良らのグループを中心にして中国、北京市と西安市近郊で野生げっ歯類の捕獲調査を実施した。2地区で合計役100例のげっ歯類が得られ材料の採取が出来た。また、今後の継続的な調査システムを確立した。現在、得られた感染げっ歯類由来の原因ウイルスの遺伝学的ならびに病理学的解析を中国側と共同で形跡中である。 2.上記調査の中国側分担者の一人である李徳新を3カ月間、日本側研究機関(北海道大学医学部附属動物実験施設)に招聘し、得られた材料の解析を行うと共に、解析技術の習得をはかった。本招聘中に中国由来2株のウイルスの遺伝子配列が一部決定され、日本流行株よりもむしろ韓国由来株に近縁であることが明らかになった。 3.平成9年度に招聘予定である中国側研究分担者に関する打ち合わせを行い双方の準備と研究計画の調整を行った。4.研究代表者、有川二郎と研究分担者、森松組子は米国CDCの研究分担者であるPeters博士を訪問し、世界各地での本ウイルス流行状況に関する情報を得るとともに本ウイルスの遺伝的解析方法についての最新情報を得た。 5.研究分担者、Vaheri博士(フィンランド)をわが国に招聘し、意見交換することによって北欧地域の調査と北欧由来ウイルスとアジア由来ウイルスの相互比較の可能性について検討した。特に、長崎大学熱帯医学研究所の分担者(五十嵐)と北欧、アジアおよび熱帯地域の本疾患原因ウイルスの異同について意見交換し、熱帯地域を含めた今後の調査の拡大の可能性について検討した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kariwa,H.: "Modes of Seoul virus infections : persistency in newborn rats and transiency in adult rats." Archives of Virology. 141. 2327-2338 (1996)
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[Publications] Yoshimatsu,K.: "Western blotting using recombinant Hantaan virus nucleocapsid protein expressed in silkworm as a serological confirmation of hantavirus infection in human sera." Journal of Veterinary Medical Science. 58. 71-74 (1996)
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[Publications] Yoshimatsu,K.: "Characterization of the nucleoapsid protein of Hantaan virus strain 76-118 using monoclonal antibodies" Journal of General Virology. 77. 695-704 (1996)