1996 Fiscal Year Annual Research Report
神経軸索反発分子ファミリーのクローニング及びその機能解析
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08044282
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古山 忍 (稲垣 忍) 大阪大学, 医学部, 教授 (90151571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古山 達雄 大阪大学, 医学部, 助手 (20238702)
東山 繁樹 大阪大学, 医学部, 助手 (60202272)
小杉 厚 大阪大学, 医学部, 助教授 (90186685)
武田 憲昭 大阪大学, 医学部, 講師 (30206982)
島田 昌一 大阪大学, 医学部, 助教授 (20216063)
松浦 成昭 大阪大学, 医学部, 教授 (70190402)
重永 凱男 大阪大学, 歯学部, 教授 (90028770)
遠山 正弥 大阪大学, 医学部, 教授 (40028593)
HALMAGYI Mic ロイヤルプリンスアルフレッド病院, 研究部長
TAKADA Yoshi スクリップス研究所, 研究員
KRAMER Randy カリフォルニア大学サンフランシスコ校, 医学部, 助教授
ZETTER Bruce ハーバード大学, 医学部, 教授
武田 力 マウントサイナイ医学センター, 研究員
RUDA Maryan 国立衛生研究所(NIH), NIDR, 主任研究員
KOLODOKIN Al ジョーンズポスキンス大学, 医学部, 研究員
ALLEN Nick バブラハン研究所, 発達遺伝学, 主任研究員
UHL George R 国立麻薬中毒研究所(NIDA), 分子神経生物部門, 研究部長
SWANSON Larr 南カルフォルニア大学, 生物科学部, 教授
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Keywords | 神経軸索 / 成長円錐 / 細胞接着 / 誘導因子 / 反発因子 / 神経回路形成 / コプラシン / セマフォリン |
Research Abstract |
コラプシン複雑な神経回路の形成に関与する神経反発分子として1993年に初めて鶏から単離された。私共は神経回路形成における反発分子の機能を明らかにするため、コラプシン/セマフォリンのファミリー分子を探索することを試みた。本研究達成のために必要な様々な知識・情報・技法を有する研究者と共同し情報交換を行い研究を遂行した。新規コラプシン/セマフォリンのファミリー分子としてM-Sema FとM-Sema Gの2分子をマウスから単離し、その構造がコラプシンとは異なる膜貫通型サブファミリー分子であった。膜貫通型分子の機能については全く不明なので以下の実験を行った。1)M-Sema FとM-Sema GのmRNA発現の組織学的及び発生学的検索を行った。M-Sema FとG mRNAは胎生の早期から神経回路形成期に神経系に発現することから神経回路、ミエリン及びシナプス形成に関与していることが予想された。さらにM-Sema G mRNAは胸腺のT細胞などに強く発現することから免疫系の細胞間認識分子として機能していることが示唆された。2)M-Sema FとGの抗体を作成し、これら蛋白の発現を免疫組織化学法及びイムノプロット法を用いて解析した。M-Sema FとM-Sema Gの蛋白は回路形成期に一致して発現し、神経回路形成期の神経突起に局在することから神経軸索誘導分子として機能していることが示唆された。3)M-Sema FとGの蛋白を発現しのホモフィリックな接着能を調べたが陰性であった。4)M-Sema FとGはマウス胎児の嗅神経や聴覚上皮やラセン神経節に発現し嗅・聴覚神経の回路形成に関与していることが示唆された。今後さらに培養細胞やvivoの系を駆使してコラプシン/セマフォリンのファミリー分子の機能を明らかにしていく予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Furuyama,T: "Identification of a novel trans membrane semaphorin expressed on lymphocyts" J.Biol.Chem.271. 33376-81 (1996)
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[Publications] Iwahashi,Y: "Differential distribution of mRNA encoding cAMP-specific phosphodiesterase isoforms in the rat brain" Molecular Brain Research. 38. 14-24 (1996)
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[Publications] Matsuura N.: "Induction of experimental bone metastasis in mice by transfection of integrin α 4 β 1 into tumor cells." Am.J.Pathol.148. 55-61 (1996)
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[Publications] Morikawa Y.: "Expression of the fibroblast growth factor receptor-1 in human normal tissues and tmmors determined by new monoclonal antibody." Arch.Pathol.Lab.Med.120. 490-6 (1996)
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[Publications] Risold,P Y: "Structur al evidence for functional domains in the rat hippocampus" Science. 272. 1484-6 (1996)
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[Publications] Noda,S: "Protection from anti-TCR/CD3-induced apoptosis in immature thymocytes by a signal through thymic shared antigen-1/stem cell antigen-2" J.Exp,Med. 183. 2355-60 (1996)
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[Publications] Murata A.: "Shock From Molecular and Cellular Level to Whole Body." Elsevier,Amsterdam., (1996)