1997 Fiscal Year Annual Research Report
神経軸索反発分子ファミリーのクローニング及びその機能解析
Project/Area Number |
08044282
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古山 忍 (稲垣 忍) 大阪大学, 医学部, 教授 (90151571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東山 繁樹 大阪大学, 医学部, 助手 (60202272)
松浦 成昭 大阪大学, 医学部, 教授 (70190402)
重永 凱男 大阪大学, 歯学部, 教授 (90028770)
NICHOLAS All バブラハン研究所, 発生神経生物学研究部, 部長
LARRYW Swans 南カリフォルニア大学, 生物科学部, 教授
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Keywords | 神経回路 / 軸索 / 成長円錐 / 細胞接着 / 反発分子 / 発生 / コラプシン / セマフォリン |
Research Abstract |
コラブシンは1993年に脊椎動物の脳から、神経回路の形成に誘引分子と共に重要である軸索反発分子として見いだされ、種間で保存されたセマドメインを有する。コラブシンは哺乳類ではセマフォリンと呼ばれ、現在脊椎動物で約13の分子が単離されている。最初に発見されたcol-1/semDは知覚神経などの成長円錐を反発するが、semD以外の分子の機能はほとんど不明である。私達はセマドメインを有し膜結合型であるマウスセマフォリン、M-semaFとM-semaGをクローニングし、mRNA発現分布と神経発生に伴う発現パターンの変遷について調べた。さらに蛋白生化学を専門とするWimalawansa、東山博士の協力を得てM-semaFとM-semaGの非常に良い抗体を作製し蛋白の発現部位を調べ、特定の神経回路に発現することを見いだした。これらの解析について発生学や組織学を専門とするSwanson、Kuwada、Ruda、岡本、中村博士の協力を得た。私達は免疫系に高発現するM-semaG(別名CD100)に注目し免疫学を専門とする小杉博士の協力を得てT・BcellのM-semaG発現を調べ、Tcellに高発現していること、ConAなどの刺激によりM-semaGの発現が低下しM-semaGが切れて遊離することを明らかにした。セマフォリンのゲノム構造はほとんど不明なので発生遺伝学を専門とするAllen博士、神経分子生物学を専門とする古山(達)博士の協力を得てM-semaGのゲノム構造の解析ならびにターゲッチングベクターの構築を進めている。さらにalternative splicingの分子が見つかりM-semaGとかなり異なる発現パターンを有することから異なる機能を有するものと考え、これらの分子について神経生理学を専門とするJames、重永、武田博士や細胞生物学を専門とするKolodkin,Zetter、Takada、松浦博士の協力を得て研究を進めている。接着活性などはみられなかったが最近semDレセプターであることが報告されたニューロビリンとの結合活性、それに関連する分子や機能などについて、本国際学術研究の遂行の結果得られた様々な領域を専門とする研究者らの協力を得て調べたい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shoji W.: "Zebrafish Scmaphorin Zla collapses specific growth concs and alters their pathway in vivo." Development. 125(7). 1275-1283 (1998)
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[Publications] Nakagawa S.: "Ultrastructural observations of synaptic connections of vibrissa allerent terminas in cat principal sensory nucleus and morphometry of related synaptic elements." J Comp Neurol. 389(1). 12-33 (1997)
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[Publications] Nagase Y: "Serotonergic axonal contacts on identified cat trigeminal motonenrons and their correlation with medullary raphe nucleus stimulation." J Comp Neurol. 384(3). 443-455 (1997)
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[Publications] Miyoshi, E: "Membrane-anchored heparin-binding epidermal growth factor-like growth factor acls asa tumor survival factor in a hepatoma cell line." J.Biol Chem. 272(22). 14349-14355 (1997)
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[Publications] L.auderdale JD: "Axon tracts correlate with netrin-la expression in the zebrafish embryo." Mol Cell Neurosci. 9(4). 293-313 (1997)
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[Publications] Higashiyama S: "A novel brain-derived member of the epidermal growth factor family that interacts with ErbB3 and ErbB4." J.Biol Chem. 122(3). 675-680 (1997)