1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08045023
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 公雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60113445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PANNMAN J CERN研究所, 教授
中村 光廣 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90183889)
星野 香 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70022738)
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Keywords | ニュートリノ / タウニュートリノ / クォークレプトン / 素粒子 / 原子核乾板 / ダークマター |
Research Abstract |
特別推進の補助を受けて始まった国際共同研究CHORUS実権(名古屋大、CERN研究所、及びイタリア、ドイツなど9カ国)を推進してきた。この研究はCERNの加速器で作るμニュートリノからτニュートリノへの振動を調べることを目的にしている。この実験は原子核乾板中でおこした大量のニュートリノ反応を詳細に分析して、ニュートリノ反応の中にτニュートリノ反応が存在するか調べた。この作業は「飛跡自動読み取り装置」なくしてはやりきれない。しかし「飛跡自動読み取り装置」は名古屋大学で開発に成功した歴史を持ち、CERNを含めてヨーロツパの大学も「飛跡自動読み取り装置」の導入と建設を進めてはいるが、その到達点は低く、大量の研究者が当研究室に来て学びつつτ粒子の探索に参加している。当研究室に1週間以上滞在した研究者の実績を以下に示す。 平成8年度 イタリア24、スイス2,ドイツ5,ベルギー3,USA5,その他19計49人 平成9年度 イタリア12,スイス36ドイツ5,ベルギー2,USA10,その他9計41人 平成10年度イタリア10,ロシア3,スイス4,ドイツ3,USA16,その他8計44人 100K例のニュートリノ反応の探査を完了し、その中にはτ粒子と判定された粒子は1例もなかった。このことからミューニュートリノからτニュートリノに振動した証拠は認められないとの結果を得て、μニュートリノとτニュートリノとの質量差の2乗が10eV^2以上の領域では2つのニュートリノの混合角の上限値としてsin^2(20_<μτ>)=10^<-3>を得た。この結果は過去の上限値を3倍以上改良したものである。 平成10年6月12-14に国際会議(The first international workshop on nuclear emulsion technique)を開催した。参加者は60人、その内外国人30人であった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Aoki: "Quaifree p(K^-,K^+)Ξ^・ reaction in nuclear emulsion" Nuclear Physics. A644. 365-385 (1998)
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[Publications] E.Eskut: "Search for Search for v_μ →v_τ using the τ decay modes into a single charged particle." Phys.Lett.B434. 205-213 (1998)
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[Publications] P.Annis: "Obersvation of neutrino induced diffractive D_S^<・+> production and subsequent decay D_S^<・+>→D_s^<・+>→τ^+→μ^+" Phys.Lett.B435. 558-464 (1998)
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[Publications] E.Eskut: "A search for v_μ →v_τ oscillation" Phys.Lett.B424. 202-212 (1998)