1998 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ植民地時代に関する基礎研究-多元文化社会の新歴史批評的分析
Project/Area Number |
08301041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
國重 純二 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50094264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富島 美子 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00164533)
巽 孝之 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30155098)
折島 正司 東京都立大学, 人文学部, 教授 (10114430)
瀧田 佳子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40154950)
川本 皓嗣 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10012478)
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Keywords | 植民地 / 文学 / 宗教 / ピューリタニズム / ジョナサン・エドワード / キャプティヴィティ・ナラティブ |
Research Abstract |
平成10年度も、すでに提出した計画書に基づき、研究会を開いた。宗教関係部会の國重、川本、巽、平井の4名は、3回の研究会を開きこれまでに収集した資料の再評価を行い、コンピュータの数を増やして研究のいっそうの円滑化を図ることを決め、各自の最終報告書作成に関しての具体的計画並びにその進行状況を報告しあった。川本はその成果の一部を著書『アメリカ詩を読む』(岩波書店)に組み込み、國重は訳書『ホーソーン短編全集』(南雲堂)の解説の中に生かした。文学関係部会は、折島、瀧田、能登路、巽、富島、内野、廣部の6人であるが、3回の研究会を開き、アメリカに留学していた富島、内野の持ち帰った最新資料の評価検討を行い、これまで不足していた資料が補充されたことを確認し、研究成果の発表に関し具体的な打ち合わせを行い、役割分担を行った。内野はアメリカでの資料に基づき日本アメリカ文学会東京支部において研究発表を行った。現代との関わりを探る國重、林、佐藤、柴田、内野は3回、研究会を開き、アメリカ留学から帰国した林、内野の持ち帰った資料の評価検討を行い、各自の研究成果について相互批判を行った。現代の作家の関心が、いわゆるキャノンと呼ばれる正統的歴史の見直しに向けられており、歴史の読み直しが行われ、それが民族的、文化的多元主義に基づくものであることを再度確認し、最終報告書の書き方の具体的なテーマなどを確定した。全体の研究会は2回開いて、最終報告書作成に向けての具体策を検討した。東京大学大学院総合文化研究科アメリカ研究資料センターが毎年発行する機関誌The American Studies編集スタッフと打ち合わせを行い、各自の担当する執筆項目、分量などの割り当てを具体化した。
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