1998 Fiscal Year Annual Research Report
情報通信ネットワークの新しい性能評価法に関する総合的研究
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08308025
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
高橋 幸雄 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (70016153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧本 直樹 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (90242263)
滝根 哲哉 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教授 (00216821)
高橋 敬隆 NTTマルチメディアネットワーク研究所, 主幹研究員
宮沢 政清 東京理科大学, 理工学部, 教授 (80110948)
大野 勝久 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50026118)
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Keywords | 情報通信ネットワーク / 性能評価モデル / 待ち行列ネットワーク / 相関のある入力過程 / long-range dependence / large deviation theory / ATMネットワーク / フローコントロール |
Research Abstract |
本年度は、3ヶ年計画の最終年にあたるため、各研究項目においてこれまでの研究成果をとりまとめるとともに研究をさらに深めることに努力した。 研究を深める部分については主として個人ベースで行われたが、研究チームとしてはほぼ毎月1回(4月から2月まで計9回)、日本OR学会待ち行列研究部会と共催で研究会を開催し、最新の研究成果の発表と学界の研究動向について情報を交換し、また1月23〜25日に浜松市においてシンポジウムを開催した。調査検討した成果の一部は日本OR学会の機関誌『オペレーションズ・リサーチ』に特集や連載講座として掲載しており、また今後、日本応用数理学会機関誌『応用数理』に掲載する予定である。当初検討した情報通信ネットワークにおける4つの性能評価問題に関しては、予定通り成果が挙がったものとそうでないものとがある。また、当初予定していなかった移動体通信についての研究が開始されたのも特筆に値する。 1. 入力過程の研究 世界的にlong-range dependenceのある入力過程の研究が進み、それを肯定するというよりはむしろ、有限期間の性能評価、別な言い方をすると非定常な解析、への流れが加速した。研究成果そのものはまだ多くないが、新しい流れが見えたことは大きな収穫である。 2. 極限的状況の研究 大偏差値理論を用いた客数分布の裾の研究が大いに進展した。しかし、その他の極限的状況の研究はあまり進展しなかった。 3. 混雑伝播の研究 直列型モデルの研究に一定の進展があった。 4. コントロールの研究 ATMネットワークを中心に多くの研究がなされた。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] K.Fujimoto,Y.Takahashi & N.Makimoto: "Asymptotic properties of stationary distributions in two-stage tandem queueing systems" Journal of the Operations Research Society of Japan. 41・1. 118-141 (1998)
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[Publications] K.Kobayashi & Y.Takahashi: "Overflow probability for a single-server queue with non-stationary multiplexed input" Proceedings of 11th ITC Specialist Seminar,Yokohama. 215-220 (1998)
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[Publications] A.Tanaka & I.Kino: "Lumpability in LRU Stack with Markovian Page References" Journal of the Operations Research Society of Japan. 41・1. 91-117 (1998)
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[Publications] X.Chao,M.Miyazawa,R.Serfozo & H.Takada: "Markov network processes with product from stationary distributions" Queueing Systems. 28. 377-403 (1998)
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[Publications] S.Nishimura & A.Dudin: "A BMAP/SM/1 queueing system with MAP-input of disasters" Journal of Applied Probability 掲載予定.
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[Publications] Z.Xiaobo and K.Ohno: "On optimal local buffer allocation in flexible manufacturing systems" Chinese Journal of Mechanical Engineering. 11・4. 312-318 (1998)
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[Publications] S.Ata,T.Takine,M.Murata & H.Miyahara: "Performance Comparisons of ABT/IT and DT in ATM Networks" Journal of Operations Research Society of Japan. 41・1. 35-52 (1998)
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[Publications] S.Suzuki & H.Yamashita: "Mean waiting times of the alternating traffic with starting delays" Journal of Operations Research Society of Japan. 41・3. 442-454 (1998)
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[Publications] H.Yamashita & M.Miyazawa: "Geometric product from queueing networks with concurrent batch movements" Advances in Applied Probability 掲載予定.
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[Publications] Z.Niu,Y.Takahashi & N.Endo: "Performance evaluationof SVC-based IP-over-ATM networks" IEICE Transactions on Communications. E81-B・5. 948-957 (1998)
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[Publications] 滝根 哲哉、村田 正幸: "通信網における待ち行列(特集:待ち行列理論の最近の応用)" オペレションズ・リサーチ. 43・5. 264-271 (1998)
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[Publications] 大野 勝久: "JIT生産システム(特集:待ち行列理論の最近の応用)" オペレーションズ・リサーチ. 43・5. 272-278 (1998)
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[Publications] 紀 一誠: "コンピュータシステム(特集:待ち行列理論の最近の応用)" オペレーションズ・リサーチ. 43・5. 315-320 (1998)
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[Publications] 牧本 直樹、小林 和朝: "待ち時間分布の漸近的特性(講座:待ち行列研究の新しい潮流)" オペレションズ・リサーチ. 44・1. 30-35 (1999)