1999 Fiscal Year Annual Research Report
X線分光観測による銀河・銀河団の高温プラズマの進化の研究
Project/Area Number |
08404010
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Research Institution | TOKYO METOROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大橋 隆哉 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70183027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 欣尚 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (10285091)
山崎 典子 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20254146)
政井 邦昭 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (80181626)
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Keywords | X線天文学 / 銀河 / 銀河団 / 高温プラズマ / X線検出器 |
Research Abstract |
本年度は研究の最終年度にあたり、引き続き「あすか」衛星による銀河・銀河団のホットプラズマの観測的研究、X線分光検出器の開発、宇宙プラズマに関する理論的研究を幅広く進めた。「あすか」の観測に関しては、特に乙女座銀河団全体のマッピング観測の結果から、広がり300kpcほどの高温領域が周辺領域に複数存在することを発見した。これは銀河団がbottom-up processで形成され加熱されてきたことをはっきりと示す結果であるとともに、銀河団スケールで大規模な粒子加速が現在も起こりつつある可能性を示唆する重要な結果である。99年3月には宇宙研主催、大橋が国内組織委員長となり八王子市でX線天文学の国際シンポジウムを開催し230名が参加した。ASTRO-E衛星に関しては、フィルターホイールのフライトモデルが製作され、問題なく衛星上で動作したが2月10日の衛星打ち上げに失敗した。さらに宇宙研との共同で、高いエネルギー分解能を有するTESカロリメータの基礎実験を進め、Mo-Au二層薄膜の膜厚による超伝導転移温度の変化を明らかにし、SQUIDの希釈冷凍機内での低雑音動作に成功している。また電子物性研究室の協力により新しい断熱消磁冷凍機の材料の検討も始めている。理論的には楕円銀河内の超新星爆発によって生成された重元素が、銀河間空間へ放出されていく過程の理論的研究などを進めた。総合的に本研究は、X線観測による銀河・銀河団の高温プラズマの研究に大きく成果をあげるとともに、今後のX線分光観測の基礎を築くものになったと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kuniaki Masai: "Effect of iron ionization balance on X-ray spectral analysis"Astronomy & Astrophysics. Vol.324. 410-416 (1997)
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[Publications] Hajime Ezawa 他6名: "Discovery of Large Scale Abundance Gradient in the Clusters of Galaxies AWM7 with ASCA"Astrophysical Journal Letters. Vol.490. L33-36 (1997)
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[Publications] Kenichi Kikuchi 他6名: "ASCA Measurements of Metallicity and Temperature Distributions in three Clusters: A4059, MKW3s and 2A 0335+096"Publications of the Astronomical Society of Japan. 51. 301-315 (1999)
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[Publications] Kenichi Kikuchi 他10名: "Detaction of an X-ray Hot Region if the Virgo Cluster of Galaxies with ASCA"Astrophysical Journal Letters. Vol.531. 95-98 (2000)
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[Publications] Kyoko Matsushita 他4名: "New Measurement of Metal Abundances in the Elliptical Galaxy NGC4636 with ASCA"Astrophysical Journal Letters. Vol.488. 125-128 (1997)
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[Publications] Noriko Yamasaki 他5名: "Measurments of a linearity of an STJ and a position resolution of series-conneced STJs"Nuclear Instruments & Methods in Physics Research. Section A. 243-246 (1999)