1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08407061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
山本 昭 鶴見大学, 歯学部, 教授 (80064351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 千浪 鶴見大学, 歯学部, 助手 (50288122)
湯浅 雅夫 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20230609)
今中 正浩 鶴見大学, 歯学部, 助手 (60232609)
森田 五月 鶴見大学, 歯学部, 助手 (50175056)
小林 馨 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (50139614)
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Keywords | エックス線装置 / 回転パノラマ撮影 / 撮影時間 / 短時間撮影 / 高齢者 / 身障者 |
Research Abstract |
高齢者、小児、身障者などのエックス線撮影に適した短時間撮影型回転パノラマエックス線装置を開発した。 装置の計画としては、確実で楽な撮影体位で短時間に撮影でき、装置と患者とが干渉しないことを目標とした。このために、焦点・フィルム間距離を延長し、高速度で回転する装置とした。撮影時間は3秒以内、焦点・フィルム間距離は725mm以上に設定した。以上の条件を満たす装置の設計と制作を朝日レントゲン工業(株)に発注し、山本、小林との協議のもとで設計、制作開始した。 問題点として、焦点・フィルム間距離の延長と短時間撮影は従来の装置のままでは線量不足を生じることになる。この二つの因子によってフィルム到達線量は、従来の10%程度まで減少する。これに対して、出力の増加、感材系の高感度とスリット幅を広げることで対処した。また、患者が楽な体位をとれるように、手指による把持部を1カ所ではなく、下方にも設け、手を降ろした状態でも楽に把持できるようにした。さらに、撮影時の安全のために、カセッテ保持部前面にタッチパネル方式の停止スイッチを取り付けた。 焦点・フィルム間距離は725mmとし、患者の肩とカセッテ保持部との干渉は防ぐことができた。全顎撮影時間3秒、照射時間2.5秒が実現でき、さらに短時間で撮影するために、片顎撮影機構を組み込み、撮影時間1.5秒、照射時間1.3秒となった。当初の目標は、ほぼ達成された。これら、条件を満たすために、装置全体の強度の増加、軽量化など従来の装置とは異なる設計、制作が必要であった。 画質は、従来の装置よりもややコントラストが低下する傾向にあるため、現在は、画質の評価、適切なスリット幅の設定などを進めている。 本年度の計画は実行され、装置は次年度以降の検討事項を除いて完成した。
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