1997 Fiscal Year Annual Research Report
環境法における市民のイニシアティヴの法制化に関する比較法的研究
Project/Area Number |
08452001
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
牛山 積 早稲田大学, 法学部, 教授 (90063594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 稚昭 早稲田大学, 教育学部, 教授 (70195303)
楜澤 能生 早稲田大学, 法学部, 教授 (40139499)
首藤 重幸 早稲田大学, 法学部, 教授 (00135097)
直川 誠蔵 早稲田大学, 法学部, 教授 (10063611)
藤倉 皓一郎 早稲田大学, 法学部, 教授 (20066202)
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Keywords | 環境 / 自然保護 / 市民参加 / 市民訴訟 / 景観法 / 侵害調整制度 / 原発 |
Research Abstract |
まず日本の動向については、市民のイニシアチヴを位置づける環境保護関連条例・要綱の資料収集と分析を行い、また市民の運動としての公害裁判が環境政策に与えた影響を分析した。さらに再度岩手県雫石町を調査し、国見スキー場開発、奥産道問題において、地元住民と、都市の自然保護運動の担い手の対応を比較検討し、双方の自然への関わりのあり方と自然保護機能について考察した。 ドイツにおける侵害調整制度の検討を通じて、我が国における侵害調整措置の必要性と、制度化に当たっての、開発事業者・行政・市民それぞれの責任・役割の検討を行った。 また戦後ドイツにおけるエネルギー政策の歴史を、原子力を中心に検討し、エネルギー政策の変更や、安全基準の変更により、操業中の原子力発電所の操業許可を行政庁が取消し、もしくは撤回した場合に発生する法律問題、特に損失補償問題に関する議論を検討した。 次にアメリカについては、市民訴訟条項の適用について最近一見矛盾する判決を下している連邦最高裁の判決論理と、より一般的に判決に現れた「自然観」について検討した。さらに大規模被害を生むような事件で、裁判所での訴訟手続が広く利害関係者の権利・利益を話し合いによって調整するために使われ、包括的な和解が成立した事例(たばこ訴訟)について、和解交渉に加わった市民団体がどのような役割を果たしたかを研究した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 牛山 積: "公害被害者救済システムに関する理論的諸問題と公害裁判の環境政策に及ぼした影響" ВесТНИК МОСКОВСКОГО УНИВЕРСИТТА. 97年2号. 50-62 (1997)
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[Publications] 藤倉皓一郎: "環境訴訟における当事者適格" 法律のひろば. 50,6. 61-65 (1997)
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[Publications] 藤倉皓一郎: "Standing for Nature in the United States Supreme Court" The Japanese Journal of American Studies. No.8. 17-33 (1997)
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[Publications] 藤倉皓一郎: "アメリカにおけるタバコ訴訟の展開と前面和解" ジュリスト. No.1118. 60-68 (1997)
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[Publications] 首藤 重幸: "ドイツ原子力法をめぐる議論の動向(2)" 比較法学. 31,1. 1-21 (1997)
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[Publications] 首藤 重幸: "エネルギー政策と原子力法制" 渡辺重範編『ドイツ・ハンドブック』(早大出版部). (1997)