群論の古典的問題

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08454001
• Research Institution: HOKKAIDO UNIVERSITY
• Principal Investigator: 吉田 知行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30002265)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 坂内 英一 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (10011652) ; 辻下 徹 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10107063) ; 山田 裕史 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40192794) ; 中村 郁 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50022687) ; 斉藤 睦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70215565)
• Keywords: finite group / Burnside ring / crossed G-set / Mackey functor / Frobenius theorem / TQFT / monoidal category / modular representation

Research Abstract

群論における古典的問題について研究し、以下のような成果が上がった。
1:有限群のcrossed Burnside環について、以下の結果が得られた。これらの成果は、現在プレプリント(Crossed G-sets and crossed Burnside rings)としてまとめられている。また内外の研究集会(7月シアトル、8月山形など)でも発表した。
(a)群環のQuantum doubleとの関係を発見した。
(b)基本定理(群環の直積への埋め込み)を証明した。
(c)ベキ等元公式を証明した。これによって有限群のモジュラー表現論における移送定理や、群論の古典的問題(FrobeniusやBrownの合同式)の改良が出来た。
2:位相的量子場の理論との関係については、依然研究を継続中である。中間的な結果として、Dijkgraaf-Witten不変量がある程度整数に近いことを、いくつかの場合に確かめた。ただし当初想定していた予想は修正する必要がある。
3:群論以外の分野と本研究課題との関連でも、いくつかの成果が得られている。組合せ論との関係では、Schur関数について多くの成果が得られた。実代数幾何、モノイダルカテゴリー論との関係した分野でもいくつかの中間的な成果が得られた。
4:設備備品費で購入したワークステーションとノートパソコンは、数式処理システム(Mathematica, GAP)を動かすのに使用した。これらなしに、上記成果は得られなかった。研究成果は順次整理公表の予定である。

Research Products

• [Publications] T. YOSHIDA: "Classical Problems in Group Theory" SUGAKU Expositions. 9・2. 169-186 (1996)
• [Publications] M. SAITO: "Symmetric algebras of normal A-hypergerometric systems" Hokkaido Math. Journal. 25・3. 591-619 (1996)
• [Publications] H. YAMADA: "Higher Specht polynomials" Hiroshima Math. J.27・4. 177-188 (1997)
• [Publications] H. YAMADA: "On reduced Q-functions" Hiroshima Math. J.27 (印刷中).
• [Publications] H. YAMADA: "Reduced Schur functions and the Lilltewood-Richardson coefficients" J. London Math. Soc.(印刷中).