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1996 Fiscal Year Annual Research Report

タイヒミュラー空間論の解析学とその応用

Research Project

Project/Area Number 08454026
Research InstitutionKYOTO UNIVERSITY

Principal Investigator

谷口 雅彦  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50108974)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 須川 敏幸  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30235858)
國府 寛司  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50202057)
大鍛治 隆司  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20160426)
野村 隆昭  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30135511)
平井 武  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025310)
Keywordsタイヒミュラー空間 / 複素力学系 / クライン群 / 擬等角写像 / リーマン面 / フラクタル集合 / ジュリア集合 / ハウスドルフ次元
Research Abstract

研究成果は大きく、(1)タイヒミュラー空間そのものに関する研究、と(2)タイヒミュラー空間を発生させる対象の研究、とに分けられるが、特にタイヒミュラー空間そのものに関する研究に関しては、クライン群や複素力学系のタイヒミュラー空間論の成熟とともに、無限次元のタイヒミュラー空間論の研究が現在の最重要課題である。谷口雅彦は原田龍宜(京都大学大学理学研究科博士課程2年)とともに、整関数の与える力学系に対するタイヒミュラー空間の基本的構造を解明し、遊走成分の非存在とタイヒミュラー空間の各種の有限性との関連を明らかにした。また無限次元のタイヒミュラー空間の一般的性質の究明につとめ、無限次元の場合に特徴的に現れるcoiling性の条件の考察を進めるとともに、特に、普遍タイヒミュラー空間におけるBlochノルムによる収束が、フラクタル集合としての表現におけるカラテオドリの意味での幾何学的収束と同値であることを示した。このような収束概念はフラクタル集合の収束として広く力学系理論において用いられており、重要な成果である。
次に、タイヒミュラー空間論の解析における根幹的装置は、擬等角写像であるが、その関連から、須川敏幸はまた、コンパクト面からいくつかの互いに交わらない位相的閉円板を取り除いて得られるリーマン面のタイヒミュラー空間の一つの特徴付けに成功している。さらに一様完全性に関する領域定数の相互の定量的評価も与えた。また、複素力学系におけるジュリア集合やクライン群の極限集合についての一様完全性を特徴付ける定数の定量的評価などにも成功した。さらにより具体的に,例えばショットキイ群の極限集合の一様完全性やハウスドルフ次元の評価なども行っている。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 谷口 雅彦: "Bloch topology of the universal Teichmuller space" Topology and Teichmuller Spaces. 279-293 (1996)

  • [Publications] 谷口 雅彦: "Sullivanの辞書、Teichmuller spaces,そして中心予想" 数理解析研究所講究録. 959. 34-41 (1996)

  • [Publications] 谷口 雅彦: "Klein群とCaratheodory収束" 数理解析研究所講究録. 967. 92-99 (1996)

  • [Publications] 谷口 雅彦: "双曲幾何学への招待" 培風館, 186 (1996)

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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