1996 Fiscal Year Annual Research Report
地盤構造物系の地震時挙動のシミュレーションにおける地震前の初期応力状態の重要性
Project/Area Number |
08455220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
太田 秀樹 金沢大学, 工学部, 教授 (80026187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮島 昌克 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (70143881)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
出村 禧典 石川工業高校専門学校, 教授 (90042928)
飯塚 敦 金沢大学, 工学部, 助教授 (40184361)
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Keywords | 動的応答 / 静的解析 / 圧密変形履歴 / 軟弱粘土 / 地震 / 上下部一体構造設計 / 初期応力 |
Research Abstract |
阪神大震災を経験した地盤・構造物系の変形シミュレーションを実施した.現場は六甲アイランドに位置し,六甲アイランド埋め立てによって,基礎地盤は,地震時には,圧密途中であった.この不均一な応力状態が地盤・構造物系の動的応答特性に,非常に影響を与えることがわかった.地盤・構造物系の動的応答解析には,それまでの準静的な変形・応力履歴の評価が重要であることになる.軟弱な粘土地盤は,地震波の伝搬に対して,免震効果を発揮することが知られている.この免震効果が,それまでに準静的に進行してきた圧密に強く左右されることが判明した.これを前段階として,地盤・構造物系の上下部一体構造の最適設計手法を検討した.軟弱地盤上での,準静的な圧密履歴による不等沈下のみならず,圧密途上の軟弱地盤を伝搬してくる地震荷重に対する検討を加えた.さらに,解析対象現場において,地震後に,ボーリングを実施し,一連の原位置試験,室内試験を実施した.地震前と地震後での地盤の性状変化をしることにより,静的な圧密履歴による影響と地震動による影響を個別に検討できる.軟弱粘土地盤の動的応答特性の把握の重要性がクローズアップされてきた.
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Research Products
(1 results)