1998 Fiscal Year Annual Research Report
多方向不規則波の砕波限界と砕波過程に関する基礎的研究
Project/Area Number |
08455229
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩田 好一朗 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10029150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川嶋 直人 中部電力(株)電力技術研究所, 研究員
宮田 孝史 運輸省港湾技術研究所, 水工部, 主任研究官 (20242836)
水谷 法美 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10209760)
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Keywords | 砕波限界 / 多方向不規則波 / 潜堤 / 方向集中度パラメター / 砕波過程 |
Research Abstract |
平成10年度は、傾斜面に設置された潜堤を取り上げて研究を行った.多方向不規則波造波水槽に1/20の一様勾配斜面上に不透過潜堤を設置して,潜堤天端水深と作用波(多方向不規則波)を変化させた詳細な実験を行い,ヴィデオテープレコーダと本研究で開発した砕波水位計を使って,砕波限界を計測した.水理実験は,研究代表者と分担者が共同で行った.そして,水理実験値を解析して,多方向不規則波の砕波状況を考究すると共に,砕波限界の定式化を行った.そして,10年度の成果を含めて,3年間の研究成果のまとめを行った. 平成8年から平成10年の3年間で得られた成果は,次のように要約される. 1) 多方向不規則波の砕波を高精度で計測する水位計がなかったので,世界に先駆けて,12本のセンサーから構成される砕波水位計を開発した. 2) 多方向不規則波の方向集中度パラメター,S_<max>が大きくなるにつれて,砕波相対波高,H_b/R(H_b:砕波波高,R:天端水深)が平均的に小さくなり,砕け易くなる. 3) 多方向不規則波の限界波形勾配,H_b/L_O(L_O:深海波としての波長)は,H,/L_O=0.107tanh(k_OR)で精度高く算定できる(k_Oは深海における波数である). 4) 砕波相対波高,H_b/Rの実験値はばらつくが,その分散度合は,方向集中度パラメター,S_<max>が小さくなるにつれて,大きくなる. 5) 潜堤の横先端部での砕波波高は,急激な屈折の影響を受けるので,潜堤中央部での砕波波高より,一般的に大きくなる.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 岩田好一朗・川嶋直人・他: "砕波水位計の試作と多方向不規則波の砕波の計測" 土木学会海洋開発論文集. 14. 161-166 (1998)
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[Publications] 川嶋直人・富田孝史・他: "構造物による不規則波の砕波" 平成10年度自然災害シンポジウム発表論文集. 15-20 (1998)
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[Publications] 川嶋直人・富田孝史・他: "潜堤による斜度波の砕波限界に関する一考察" 土木学会第35回年次学術講演会講演概要集. 35. 284-285 (1998)