1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
茂里 一紘 広島大学, 工学部, 教授 (90011171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 伸治 広島大学, 工学部, 助手 (60237774)
徐 ちー 広島大学, 工学部, 講師 (20274128)
土井 康明 広島大学, 工学部, 助教授 (10134454)
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Keywords | 波崩れ / sub-breaking / 不安定 / 乱流 / 波面曲率 / 渦 / 自由表面境界層 / LES |
Research Abstract |
本研究は波崩れ発生初期の現象に着目し、その前兆現象である渦流れの発生機構と波面に乱れを伴うsub-breaking waveを数値シミュレーションにより明らかにすることを目的としている。 本年度は、まず水面を貫通する物体の船首まわりの波崩れ現象に関する既往の研究を調査分析するともに、肥瘠度の異なる水面貫通翼の自由表面流れの比較を実験的に行い、sub-breaking waveの特性を解析した。続いて、sub-breaking waveを直接計算するためのLarge Eddy Simulationによる数値シミュレーション法の開発を行った。自由表面ではせん断力をゼロとする条件を課し、翼周りの境界層流れにはBaldwin-Lomaxモデルを改良した乱流モデルを導入した。 無限流中ならびに自由表面流れについて、数値計算で用いた時間および格子の違いによる結果を系統的に検討し、さらに実験結果と比較することによって計算法の妥当性を検証した。 続いて、自由表面上の力学的条件としてせん断力をゼロとする条件を課すことにより生じる渦度と波面の曲率について調査し、水面を貫通する物体の船首まわりの渦流れの構造を明らかにした。これまで水波の数値シユレーションに用いられてきた自由表面条件では自由表面の渦度を十分に計算できず、実際にはない急峻な波形を模擬することを示した。また、肥瘠度と船首まわりの渦流れの関連を示した。
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