1996 Fiscal Year Annual Research Report
食の安全性確保のための残留農薬簡易多成分一斉分析法の確立
Project/Area Number |
08457145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
堀 伸二郎 大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 食品化学課長 (90192319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 洋 新潟県衛生公害研究所, 生活衛生科, 専門研究員
田中 敏嗣 神戸市環境保健研究所, 食品科学部, 副部長
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Keywords | 残留農薬 / GPC / 多成分分析 / 高速溶媒抽出 |
Research Abstract |
I.農薬抽出:(1)液・液抽出法:物理的、化学的性質の大きく異なる多種類の農薬を一斉に分析するためには抽出溶媒が重要な鍵である。そこで無極性農薬だけでなく極性農薬をも効率よく抽出できる抽出溶媒系の検討を行った。その結果、アセトン及びアセトニトリルが現時点では最適であった. (2)高速溶媒抽出法:抽出作業の迅速化と精度管理を目的として、高速溶媒抽出装置を用いて有機リン系農薬の抽出条件を検討した.その結果、抽出溶媒は酢酸エチルが最適であることが明らかになった.その他の最適条件はそれぞれ、抽出温度:100℃、抽出圧力:1500psi、抽出時間:20分であった.有機リン系農薬40種類の添加回収率は一部の農薬(メタミドホス、アセフェイト等)を除いて80〜90%であり、変動係数は10%以下であった. II.精製(クリーンアップ):多成分を効率よく抽出できることは妨害成分をも多く抽出することを意味する。そこで本研究では妨害成分の除去(クリーンアップ)に分子サイズにより物質を分離するGPCの適応を試みた。このGPCによるクリーンアップ操作においては試料注入、農薬画分の分取、濃縮までをシステム化を試み自動化を行った.種々の検討の結果、GPCゲルにENVIROSEP-ABC(350x21mm)、移動層には酢酸エチル/シクロヘキサン(1:1)、流量:5ml/minの条件で農薬と食品中のトリグリセライドや葉緑素との分離が可能であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hirotaka Obana: "Determination of Organophosphorus Pesticides in Foods Using an Accelerated Solvent Extraction System" Analyst. 122. (1997)
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[Publications] 起橋雅浩: "残留農薬分析におけるゲル透過クロマトグラフィー(GPC)移動相の検討" 食品衛生学雑誌. 38. (1997)