1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457397
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Research Institution | KYORIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
尾郷 賢 杏林大学, 医学部, 教授 (30095533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須網 博夫 杏林大学, 医学部, 助手 (00255499)
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Keywords | 爪床 / 爪床再生 / 爪母 / 爪甲再生 / サル |
Research Abstract |
1. 材料と方法 (1) サルの指10本の爪床を全切除して、腹部の青色母斑皮膚を全層植皮した。爪床と爪母の境界線は確実に切除するようにした。3,5,7,9,11週後に指2本ずつの末節を切除し、脱灰標本を作製し鏡検した. (2) サルの指10本の爪床を全切除して、そのままもとの位置に戻して移植した、(1)と同様のスケジュールで鏡検した。 (3) サルの指10本の爪床・爪母境界線より約0,5mm近位に、約5mm畏の横方向の切開線を入れ、開いた創に青色母斑皮膚の小片を移植した。4,6,8,10週後に指2本ずつの末節を切除し、脱灰標本を作製して鏡検した。 2. 実験の結果 (1) 全切除された爪床は再生・前進し、7〜9週で遠位端に達した。再生は爪床真皮が植皮片を末節骨から剥離するように進み、遠位端に達した爪床は背面に突出し脱落した。 (2) 爪床を切除して戻した標本では、移植爪床がやや薄くなる傾向は示したものの、再生爪床と移植爪床の判別が難しく、意味のない実験となった。 (3) 爪母内に移植埋入された母斑片は初めの4週間は余り移動しなかったが、以後急速に再生爪床真皮内に分散移動し、8〜10週後には爪床遠位端に達していた。青色母斑細胞と爪床上皮基底層のメラニン細胞との違いは、フォンタナ・マッソン染色により容易に鑑別できた。
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