1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08458016
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
跡見 順子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90125972)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 一乗 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70251337)
八田 秀雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60208535)
|
Keywords | 運動 / ストレスタンパク質 / in situ hybridization |
Research Abstract |
運動が身体にとってどの様な影響を及ぼすかという生理生化学的な指標は明らかになっていない。また運動の強度や、運動時間によりその影響も様々なものになると考えられる。これらを統一的に考えるために、現在盛んに研究の行われているストレスタンパク質を指標として運動を評価することが出来るかどうかを目的とした。 本実験ではラットにトレッドミル走行をさせ、DNA、RNAレベルからストレスタンパク質の解析を行った。実験方法は、組織学的な解析の出来るin situ DNA hybridizationとin situ hybridizationを行い、また合わせて運動強度の面から血中乳酸濃度、血中グルコール濃度も測定した。その結果、in situ DNA hybridizationでは腎臓においてHSF-HSE結合が運動でコントロールに比べ上昇した。in situ hybridizationでは副腎、脾臓、腎臓、肝臓、心臓の組織でHSP70mRNAの誘導量が運動で高進したが、筋(ヒラメ筋、長指伸筋、足底筋)ではコントロールに比べてHSP70mRNA量は変化しなかった。また全ての組織において熱ショックを与えたものがHSP70mRNAの誘導量が多かった。また血中乳酸濃度、血中グルコース濃度から、本実験の運動強度は高いものであることが推測された。このことから、脾臓、肝臓などの組織では運動の際何らかのストレスがかかっていることが考えられ、またin situ hybridization法が運動によって誘導されるストレスタンパク質を検出するのに適当な方法であることが示唆された。
|