1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08458146
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
木田 秀次 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60252417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 憲敬 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00222183)
里村 雄彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20273435)
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Keywords | 局地気候 / 環境 / ネスティング / 数値モデル / 水平分解能 / 大気境界層 / 非静力学方程式系 |
Research Abstract |
昨年度には、ネスティングという手法の基礎的問題を調査し、高分解能の数値モデルを低分解能のモデルに結合させるための数値計算上の困難を数値実験によって研究した。その結果、完全な形での結合は容易でないが、ほぼ満足できるものなら可能である示唆が得られた。 そうして結果を受けて、結合する高分解能の局地気候モデルを非静力学支配方程式系に基づき作成し、その特性などを調べ、局地気候環境モデルとして用いる可能性を検討した。それと併せて、局地風系モデルも開発し、海陸風の再現性などを検討した。 大気境界層の渦や対流を直接表現できる高分解能の数値モデルは、自由大気に侵入する雲対流も表現できるようになっている。これらの現象は、各地の局地気候を扱う上で、特に重要な意味をもっていて、この種の数値モデルがこれからの局地気候環境モデルとして主流となるべきものである。本研究によって開発したモデルで、境界層の風構造を計算して再現してみたところ、いわゆる大気境界層の大きな渦と呼ばれている渦運動と対流(プリューム)が現われ、大気拡散効果が再現されている様子が示された。 計算量の制約もあるので今は未だ2次元モデルにとどまっているが、そのモデルからは、3次元モデルにも共通すると考えられる有益な結果が得られた。例えば、大気下層の空気が大気上層に輸送される機構としては、等方乱流的な拡散過程によるのでなく、対流の構造に支配されて、限られた経路を経て上層に運ばれることが明瞭に再現された。こうした成果に基づき、一層精緻な局地気候環境モデルを開発する基盤が構築できた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 木田 秀次・市川 栄男: "領域気候モデルの開発について" 京都大学防災研究所年報. 40,B-2. 231-243 (1997)
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[Publications] 木田 秀次・戸田 充彦: "大気中の微量物質鉛直輸送に関する研究" 京都大学防災研究所年報. 41,B-2. 1-17 (1998)