1996 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス応答型会合コロイドの調製と高度利用に関する研究
Project/Area Number |
08555183
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Section | 試験 |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保井 亮一 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40029567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬代 治文 (株)村田製作所, 多層商品部, 部長(研究者)
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 助手 (80235506)
平井 隆之 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80208800)
土戸 哲明 関西大学, 工学部, 教授 (50029295)
東 純一 大阪大学, 薬学部, 教授 (30144463)
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Keywords | ストレス応答 / 会合コロイド / リポソーム / 逆ミセル / タンパク質 / シャペロニン / リフォールディング / 疎水性 |
Research Abstract |
逆ミセルやリポソーム等,両親媒性物質が自発的に形成するナノ会合コロイドのような自己集合体材料を,様々な生理活性物質の分離場ないし反応場またストレス応答型機能性材料として利用するため,これらの界面の特性や機能,特にタンパク質等の可溶化物質との相互作用について検討し,合理的なプロセス・機能材料開発,ミクロ界面の設計法について以下の知見を得た.様々な合成高分子や生体高分子(タンパク質)を逆ミセル内に可溶化したとき,1)逆ミセル系のパーコレーション現象からミセル-可溶化物質間およびミセル-ミセル間相互作用を定量化する事ができる.2)逆ミセル系のパーコレーション現象は可溶化する高分子の濃度,平均分子量,また表面特性表面疎水性,表面電荷等)によって変化する.3)パーコレーションスレショルドの変化から求められるβの値で,高分子の可溶化による逆ミセル系の安定性およびミセル-高分子間相互作用を評価できる.一方、生体内では,分子シャペロンとともに細胞膜が生体高分子との相互作用により構造形成,機能の発現に関与している.そこで,本研究では生体膜モデルとしてリポソームを用い,その特性,生体分子との相互作用を評価した.また,リポソームの高度利用法の一つとして,変性状態のタンパク質と特異的に作用し,構造形成を助長する分子シャペロンと類似した人工シャペロンとしての働き(シャペロニン機能)を評価するとともに,その機能の合理的な制御法について検討した.先ず,変性タンパク質のリフォールディング過程にリポソームを共存させ,その相互作用を検討した.変性剤によりアンフォールドされた酵素のリフォールヒディングないし酵素活性の回復は,希釈時の不活性凝集体の生成により阻害されるが,リポソームの存在により効果的に促進されることが示された.さらにリポソームのもつこのような分子シャペロンに類似した機能について,リポソームの表面特性・構造に着目して検討した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yasushi Yamada et al.: "“Effective Bioconversion with Continuous Product Recovery Using AOT/Lecithin Mixed Reverse Micellar Systems and Centrifugal Partition Chromatography as a Novel Bioreactor"" Biotechnol.Progress. 11(No.6). 682-688 (1996)
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[Publications] Ryoichi Kuboi et al.: "“Effect of Proteins Solubilized into AOT Reverse Micelles on their Back-extraction and Percolation Processes"" Solv.Extr.Res.Dev.Japan. 3. 223-230 (1996)
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[Publications] Ryoichi Kuboi et al.: "“Extraction of Proteins Using Mixed Reverse Micellesand Protein-Micellar Interaction"" Proc.of the 4th Japan-Korea Symposium on Separation Technology. 4. 331-334 (1996)
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[Publications] Ryoichi Kuboi et al.: "“Evaluation of Liposome-Denatured Enzyme Interactions During Enzyme Refolding Processs"" Adv.Biosep.Eng.1996,Chem.Eng.Symp.Ser.,(SCEJ,1997). (in press). (1997)
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[Publications] Ryoichi Kuboi et al.: "“Modification and Control of Protein-Liposome Lnteractions"" Eng.Sci.of Liposomes,Chem.Eng.Symp.Ser.,(SCEJ,1997). (in press). (1997)