1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08555252
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石島 洋二 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10011115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 慎二 日本国土開発(株), 課長(研究職)
中村 章 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60125333)
藤井 義明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70192309)
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Keywords | 孔径変化法 / 孔軸方向のひずみ / 軟弱な岩盤 / 硬岩 / コアディスキング / 原位置計測 |
Research Abstract |
測定法に関しては次の2種類の計器を改良または新たに開発した。孔径変化法を水没した条件下の岩盤で実施できるように、3方向の径変化を同時に計測する測定器の固定用パッカの空気系統とセンサのリ-ド線を完全に独立させた。また、孔軸方向のひずみを測定する計器を開発した。いずれの計器も40mm径の小孔に挿入して使用するものである。この場合、オーバイコアリングは100mm径のビットで済むので、コンクリート用のポ-タブルな作孔機が使え、最少人数の作業者で地圧測定が実施でき、簡易な計測という目的に叶っている。 測定法の現場適用化を計るために、次に述べるように条件が両極端の2箇所で原位置計測を行った。第1の現場は、圧縮強度が10MPa程度の極めて軟弱な砂岩層から成る河床で、ピットの床から下向き3mの深度までの測定に成功した。技術的には作孔機の反力を取る方法が問題になったが、コンクリート製の架台の作製によって解決した、第2の測定現場は、花崗閃緑岩で囲まれた深部坑道である。坑道床において下向きの測定を試みたが、オーバーコアリング中に数cmの幅の割れ目を伴うコアデスキングが発生したので、急遽、側壁を利用した測定に切り替え、2mの深度までの測定に成功した。測定結果は坑道周囲が高い応力集中状態になっていることを示した。 このように本測定法は、軟弱な岩盤から作孔が破壊を伴うほどの応力が大きい硬岩に至るまで、様々な条件下にある岩盤に幅広く適用可能であることが実証されつつある。
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