1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08556018
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
岸本 誠一 高知工業高等専門学校, 電気工学科, 講師 (90177816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢村 正義 高知大学, 農学部, 教授 (20038300)
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Keywords | 超微粒子 / 水晶振動子 / におい / 柑橘類 / 認識 |
Research Abstract |
本年度は、測定システムのデータ信頼性の向上を目指した測定系の改良と、より多くの種類のにおい分子吸着膜の開発を行った. 測定系の改良について、昨年度までは自作の周波数カウンタ回路を使用していたが、市販の周波数カウンタと多チャネル・スキャナを導入した.これにより、データ収集処理速度が向上し、水晶振動子セルを4チャネルから6チャネルに増やすことができた.このことから、におい試料の識別に使用する情報量が1.5倍となった. におい分子吸着膜の開発については、昨年にチェックした合成二分子膜に、さらに17種類の物質について検討した結果、11種類が吸着膜物質として使用可能であることを確認した.そして、それぞれについて、吸着膜を形成するのに最適な塗布量を明らかにした. さらに、ニューロ・アルゴリズムを使ったにおい識別プログラムを作成した.これは、周波数変化パターンの傾きのみを情報量として識別を行うという簡単なものであるが、昨年度収集した柑橘類の水晶振動子セルの周波数変化パターンを使って、学習した結果、80%以上の認識率が得られた. 昨年度に引き続き、地場産業の一つである柑橘類のにおい物質に対する吸着膜の振動周波数変化を記録した.柑橘類は、昨年度の8種類に加え、さらに8種類について認識を行った.水晶振動子セルを6チャネルに増やしたことも併せて、個々の柑橘類はそれぞれ固有の周波数変化のパターンを持つことがわかった.
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