1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
三友 健容 立正大学, 仏教学部, 教授 (50062865)
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Keywords | アビダルマ / チベット仏教 / ジャムヤンシェ-バ |
Research Abstract |
基本文献として下記の2論を選定した。 1.Abhldharmakosa-vrlll-marma-pradlpa (sDedge ed.no.4095,Peklng ed.no.5596) 2.Dam pa'l chos mngan pa mdzod kyl dgongs'grel gyi bslan bcos thub bstan nor bu'l gter mdzod dus gsum rgyal ba'l bxhed don kun gsal (The collected works of 'Jant dbyangs bshad pd,vol.10.New Dethl 1973) この内、前者はインドにおける仏教論理学の確立者ディグナーガ (Dignaga,A.D.480-540) の手になるものであり、後者はチベットにおける中心的宗派であるゲルク派(dGe lugs pa)の学匠ジャムヤンシェ-パ('Jam dbyangs bshad pa,A.D.1648-1722)の著作であるが、共に「倶舎論」の注釈書であり、アビダルマ仏教のチベット受容・継承に関しては看過されえぬ重要な典籍である。しかしながら、現在に至るまで校訂・翻訳等の成果は公表されていない。 故にわれわれは、本研究この2典籍を資料として以下の計画のもとに遂行した。 1.校訂(Variantの摘出と定本の確定)・データベース化。 2.翻訳(特に1.の論書に対しては還元Sanskrltの想定) 3.「定義集」の作成。 上記の研究中、1.に関してはコンピューター使用の至便を考慮して北村・Wylie方式とAsiun Classic lnput Project方式の折裏案である福山洋一氏の方法(ef.コンピューター処理を考慮したチベット諸転写法の試案.日本四蔵学会会報.38.1992.pp.23-24)を採用し、3.並びに特に3.に対してはSunskrhや漢釈も含めた複数のアビダルマ文献を参照した。
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