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1998 Fiscal Year Annual Research Report

馴化と潜在制止の相互作用的影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08610079
Research InstitutionNAGOYA UNIVERSITY

Principal Investigator

石井 澄  名古屋大学, 文学部, 教授 (70092989)

Keywords馴化 / 潜在制止 / 条件性抑制 / 条件性味覚嫌悪
Research Abstract

ラットを用いて、刺激の反復呈示に伴う馴化と潜在制止の2つの現象の相互作用のあり方について3つの課題を遂行した。課題1では純音と光を条件刺激とした条件性抑制の事態を用いて、ターゲット刺激の前呈示あるいは条件づけ期における妨害刺激の付加の影響を検討した。3つの実験の結果、条件づけ期の付加によって潜在制止は減弱するが、前呈示期の付加によっては減弱しないことが確認された。これらの事実は、前呈示によるターゲットに対する馴化の進行(注意の低下)が妨害刺激の呈示によって崩壊(脱馴化)し、その後の条件づけの効果を促進したと説明できる。
しかし、味覚嫌悪条件づけの事態において課題1と同様の検討を行なった課題2では、逆に前呈示期の妨害刺激の付加のみが、ターゲットに対する潜在制止を減弱させた。データの詳細な分析の結果、課題2においても妨害刺激の付加による脱馴化は生じたが、それは潜在制止の減弱の原因ではないことが示唆された。むしろ、2つの味覚という同ビモダリティからの刺激の場合には、むしろターゲットの知覚特性が妨害刺激によって変化し、般化減少が生じたことが減弱の原因だと推測された。
課題3では、味覚刺激を用いた潜在制止の実験において、条件づけ期の条件刺激の呈示量と呈示時間のいずれが潜在制止の強度とそれへの馴化に影響するかを検討した。条件刺激の呈示の前に前呈示を受けているかにかかわらず、馴化の程度は条件刺激の呈示時間にも呈示量にも影響されなかったが、潜在制止では条件刺激の呈示量はその強度に影響しないが、呈示時間はそれが長いほど明確な潜在制止が認められた。また、後者の影響は無条件刺激の呈示までの間隔の増大や、前呈示の刺激の呈示量の違いには還元されないことも確認された。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 石井 澄: "擬人主義の功罪:条件づけ研究の立場から-内省的用語に基づく連合学習の過程の理解" 動物心理学研究. 48(2). 233-243 (1998)

  • [Publications] Ishii. Kiyoshi.: "Altenuation of latent inhibition after compound conditioning." Japanese Psychological Research. 41(2). 102-111 (1999)

  • [Publications] Ishii. K., Haga. Y.and Hishimura. Y.: "Distractor effect on latent inhibition of conditioned fiavor-aversion in rats." Japanese Psychological Research. 41 印刷中. (1999)

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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