1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 晶夫 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (80162999)
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Keywords | 意識性 / 自己評価 / 身体接触 / 身体イメージ / からだ言葉 / 感情 |
Research Abstract |
からだ全体、姿勢、身体各部位のイメージ、身体接触は人間のあり方の基底を作っていると考えられる。そこで、姿勢、身体接触、からだの各部位に対する自己評価にどのような特徴が見られるかについて調べる必要がある。そこで、姿勢や身体接触に対する自己評価と身体各部位の自己評価との関係をみることによって、姿勢、身体接触、からだの各部位のイメージと意識性および感情との関係をさぐることを本研究の目的とした。 本年度は、まず、身体接触による意識(主として気分や意識性)に及ぼす効果について実験法によりデータを収集した。身体接触するからだの部位(後頭部、背中、腕、頬、手等)と接触してから動かす方向(上下・遠心性か求心性)について検討した。今回の実験では、接触する実験者は男性、被験者は男女ともであり、実験の性質上、お互いに知己の関係にあるもの同志であった。接触による意識性に男女差はみられず、接触の方向に差がみられた。実験者が女性の場合については、今後の検討課題である。 からだと感情の関係、からだ言葉についての調査・実験、発声の種類変化と発声による意識性への影響の検討については、実施中であり、次年度への継続研究である。 人間を研究する場合には、さまざまな視点からのアプローチが考えられる。本研究では、こころの活動とからだの活動との関連を明らかにすることを目的としている。からだの活動がこころの活動に及ぼす影響をも考えることにより、両方向の可能性を想定した幅広い立場からこころの活動とからだの活動との関係にアプローチすることを考え、次年度へ継続したい。
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