1998 Fiscal Year Annual Research Report
親のための自閉症児早期教育プログラムの開発とそれに基づく臨床的事例研究
Project/Area Number |
08610289
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Research Institution | Tokai Women's College |
Principal Investigator |
白幡 富夫 東海女子大学, 文学部, 教授 (00162777)
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Keywords | 自閉症 / 早期教育プログラム / ポーテージプログラム / TEACCHプログラム / DSM-IV |
Research Abstract |
今年度は、自閉症をダウン症と比較し、その違いを自閉症児の早期教育を困難にしている原因に照点を当てて整理した。次いで自閉症児であるM.K.君を事例として取り上げ、行動特性や指導経過を明らかにしながら、「親のための自閉症児早期教育プログラム」を開発するてがかりを得ることをめざした。 (1)学習の構造化とルーチン化は重要である。同時に、学習の場や教材教具に変化をつkて一般化していくことも重要である。般化のためには、関連課題を系統的に学習させていくことが必要と思われる。例えば、「目と手の協応の力をつける」ために、貯金箱→ごみ捨て→棒さし→ペグさし→ビーズの紐通しというような系統である。また、「相手を意識して行動する力をつける」ために、親を相手にしたボール転がし→母親と交互に貯金箱にコインを入れる→母親・父親と3人で交互に貯金箱にコインを入れるという系統である。 (2)自閉症児に有効に機能する強化子は見つけることが可能である。即時・連続強化を有効にする強化子さえ見つかれば、強化・プロンプト・フェーデイングの原理に基く指導が可能である。 (3)自閉症児の場合、同じ課題(関連課題)を比較的長い期間(2〜4週間)続けることが必要である。同じ課題(関連課題)の学習を継続することによって、学習がルーチン化していく。ルーチン化することによって学習の成果がでる場合が多い。 (4)同じ課題(関連課題)を長期間継続して指導するためには、課題分析を行い、活動チャートを活用することが有効である。
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Research Products
(1 results)