• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1998 Fiscal Year Annual Research Report

現代日本における「モザイク文化」の形成に関する実証的研究-国際結婚家庭の日常生活に注目して-

Research Project

Project/Area Number 08610311
Research InstitutionTOHOKU UNIVERSITY

Principal Investigator

沼崎 一郎  東北大学, 文学部, 助教授 (40237798)

Keywords国際結婚 / モザイク文化 / フィリピン
Research Abstract

本研究の目的は、「モザイク文化」の担い手としての国際結婚家庭を研究対象とし、仙台市という都市部と岩手県大東町という農村部をフィールドとして、日本人男性とフィリピン人女性との国際結婚家庭の実態調査を行って、異なる文化を持つ夫婦がどのような日常生活文化を生み出し、どのように子供たちに伝えているかの解明を目指すことである。フィールドワークは、重点的に仙台市で行い、特にDAMAYANというフィリピン人妻の会の年中行事に学生とともに参加するという方法で行った。岩手県の農村部については、基礎的な資料の収集に努めた。
本研究の第一の成果は、在仙日比結婚家庭においては、親族関係が日本及びフィリピンに広がっており、定期的な親族訪問や相互扶助活動を通して、国際的な親族ネットワークが形成され始めていることを確認した点である。その結果、日本的な「家」も、フィリピン的な「ファミリー」も、互いに変容しながら結びつき、「モザイク文化」の基礎構造を提供している可能性が認められた。
第二の成果は、「モザイク文化」が国際結婚家庭内部だけでなく、仙台市という地域レベルでも形成され始めていることを確認した点である。仙台市の代表的な祭りである「仙台七夕祭」において、DAMAYANは、パレードに参加してフィリピン舞踊を披露しているが、すっかり定着し、七夕パレードの不可欠な要素となっている。他のパレード参加団体からも認められ、地元マスコミにも誘導されて、七夕の国際化・多文化化に貢献しているのである。
今後の計画では、まだ不十分な都市部と農村部の比較研究を進めることが重要である。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi