1998 Fiscal Year Annual Research Report
東日本・西日本漁村における漁民信仰伝承形成過程の比較民俗学的研究
Project/Area Number |
08610319
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
高松 敬吉 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (80231398)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳丸 亜木 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (90241752)
|
Keywords | 漁民 / 信仰 / フナダマ / 女性の聖力 |
Research Abstract |
日本における漁撈伝承を、東日本・西日本での信仰を対象にし、その視座で民俗学的な調査で実施した。その成果は、地域や魚類の内容によって異なることが判明した。 今般は、漁夫の分担によって、その漁撈の仕方があることで、経験を経てその任務を体得して行く過程を追求できた。 その一端を高松は、親方で雇人を使用して漁業を経営する者にスポットを当て、『萬代記録』の日記の中から漁業の実態を追求した。とくに、鱈漁法とその信抑を30年にもわたる経過を分析し、漁獲などと漁民の信仰を述べた。一方、徳丸は、鰹船の船頭の生活史から、実体験での漁法や信仰をつぶさに明示し、その意義を言及した。 高松は、漁民の記録から、漁民の過程をつぶさに考察した。また、徳丸は漁民が船長となるまでの経緯を聞き書によって、その漁民の伝承をあますことなく総合的にまとめて、成果として提示したものである。
|