1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08610461
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鹿島 英一 長崎大学, 留学生センター, 教授 (20253700)
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Keywords | 漢字字形 / 簡体字 / 現代漢語の文字単位集合 / 漢字集合の日中比較 / 情報理論的研究 |
Research Abstract |
現代漢語の漢字の内、簡体字はその約99%が2400字ほどで書かれているという調査があり、その集合は日本語の常用漢字に相当する。だが、両集合の字形は決して同じでなく、日本の常用漢字の4割近くが簡体字と異なるという具体的な報告を今年度の研究の過程で中国の研究者より得た。そこで、その両漢字集合の対照を念頭におきつつ、研究を実施し今年度は以下の結果を得た。 1.現代中国の漢語普通話文で使用する簡体字から、北京語言学院の研究所などで実施した使用語彙に関する調査研究の結果を基に2418字の常用字を抽出し、その字形集合の全要素を構成する最小の基本単位(以下、文字単位と略称)や約600であることを実際の具体的の字形の提示によって示し、同時に2418の全字形についてその具体的な構成を表にして示した。 2.上記の文字単位の代数幾何学的な型の分布状況を研究する前段として、曾て研究代表者が求めた日本文の常用漢字を構成する約650の文字単位の型分布を調べ結果を得た。 3.上記の2に続く研究として、曾て研究代表者が非漢字圏の日本語学習者に対する漢字(字形)教育のために開発した基準により得た約350の文字単位について、その型分布を調べ、結果を得た。これが、1の研究過程で簡体字の文字構成法とその基準が比較的近いことが判明したためである。
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Research Products
(1 results)